「できないくせに完璧主義」な自分を変えるには?原因・診断・直し方を解説

悩んでる人

「完璧にやらなきゃ」と思うのに、実際にはまったく完璧にできない。そんな自分にイライラする…。

とお悩みの方へ向けた記事です。以前、以下のポストをしました。

つくづく思うのですが完璧主義は自分も周りも苦しめますね
理想の姿の自分を求めて、結果自分の理想の通りになれなくて絶望、イライラ
それだけならまだしも、そんな理想の姿を周りにも求めてしまったりする

完璧主義はやめた方◎
理想の自分もいいけどある程度「現実的な理想」を目指す方いいかも

この記事では、完璧主義になってしまう原因から、仕事や日常で起こる具体的な問題、そして今日から実践できる直し方までを解説します。

「もしかして病気?」「ADHDと関係ある?」といった疑問にも触れていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

この記事を読むメリット
  • できないくせに完璧主義になる原因がわかり、自分を責めなくなる
  • 完璧主義度をセルフ診断できる
  • 今日から使える具体的な直し方を7つ紹介
  • 「病気なのか」「ADHDと関係あるのか」の疑問が解消される
目次

できないくせに完璧主義は自分も周りも苦しめる

できないくせに完璧主義は自分も周りも苦しめる

できないくせに完璧主義な人は、自分も周りも苦しめてしまいます。

具体的には、以下の3つの問題が起こりがちです。

①完璧でない自分に絶望する
②完璧を他人にも求めてしまう
③仕事で「できないくせに完璧主義」が出やすい場面

それぞれ解説します。

①完璧でない自分に絶望する

完璧主義=理想が高いということ。理想が高ければ、理想どおりにいかないことが当然増えます。

たとえば、

  • 仕事はバリバリできて当然
  • 失敗は絶対に許されない
  • 部屋はホコリひとつ許さない

こんな理想をすべて叶えるのは、誰にとっても困難です。

一方、完璧主義じゃない人は、「まぁ仕方ないか」と現実を受け入れられます。しかし完璧主義の人は、理想と現実のギャップを受け入れられず、自分を責めてしまいます。

その結果、自己肯定感が下がり、ますます行動できなくなる、という悪循環に陥ります。

②完璧を他人にも求めてしまう

理由2つ目は、完璧を相手に求めてしまうからです。

完璧主義な人は自分のみならず、相手にも完璧を求める傾向にあります。たとえば

完璧主義な人

僕がこれくらい完璧にしてるんだから、キミもやってよ。
なんでこんな簡単なこともできないの?

といった具合です。こうした感情の裏には、「自分のルール=世間のルール」という思い込みがあります。

たとえば、待ち合わせの1分前に到着した相手に対して「ルーズだな」とイラつく人。約束の時間には間に合っているのに、自分の基準で勝手にジャッジしているわけです。

これは心理学でいう確証バイアスも関連しています。

確証バイアスとは

自分に都合のいい情報しか信じない心理。
簡単にいうと、自分が一番正しいという思い込みです。

自分のルールは、世間のルールではない。自分にとっての完璧は、他人にとっての完璧ではない。

ここに気づけるかどうかが、周囲との関係を大きく左右します。

以前の記事、【気をつけろ!】うざいフリーランスの特徴&うざいと思われない対策も参考にどうぞ

③仕事で「できないくせに完璧主義」が出やすい場面

完璧主義は、とくに仕事の場面で問題が表面化しやすいです。たとえば、以下のような経験はないでしょうか。

  • メール1通に30分以上かける(完璧な文面にしないと送れない)
  • 資料が8割できているのに提出できない(もっと良くできるはずと思ってしまう)
  • 部下や後輩のミスが許せない(自分の基準を押し付けてしまう)
  • 新しい仕事を「できる自信がない」と断ってしまう(失敗するのが怖い)

こうした行動は、本人にとっても、チームにとってもマイナスです。

完璧にこだわるあまりスピードが落ち、周囲から「仕事が遅い」と評価される。

高い基準を押し付けるあまり、「あの人とは仕事しづらい」と距離を置かれる。

皮肉なことに、完璧を目指すほど評価が下がるという現象が起こりやすいのです。

できないくせに完璧主義になる原因

そもそもどんな人が、なぜ完璧主義になる?

「なんで自分はこうなんだろう」と悩む方も多いでしょう。 できないくせに完璧主義になってしまう原因は、主に3つあります。

①承認欲求の強さ
②幼少期の環境
③「脳のクセ」としての完璧主義

順に解説していきます。

①承認欲求の強さ

完璧主義になりやすい人は、承認欲求が強い傾向にあります。たとえば

悩んでる人

完璧にすることで、誰かから認められたい。
完璧でいることで、自分の存在価値を証明したい。

このような現象です。

「いやー、これはただの自己満足だよ」と思う方もいるかもしれません。

しかし突き詰めると、部屋をきれいにするのは「きれい好きな自分を認めてほしい」からであり、仕事でミスを許さないのは「デキる人だと思われたい」からです。

本人が自覚しているかどうかは別として、完璧主義の根っこには「認めてほしい」という欲求があることが多いのです。

ところが皮肉なことに、完璧主義な人ほど周りからは承認されにくいもの。 「こだわりが強すぎる」「融通がきかない」と思われ、逆に人が離れていくこともあります。

②幼少期の環境

完璧主義の原因は、子どもの頃の家庭環境にあるケースも少なくありません。

  • 親の期待が非常に高かった
  • テストで90点をとっても「あと10点」と言われた
  • 失敗すると強く叱られた
  • 兄弟・姉妹と常に比較された

こうした環境で育つと、「完璧でなければ愛されない」「失敗は許されない」という信念が無意識に刷り込まれます。大人になってからも、その信念が残ったまま行動パターンに影響し続けるのです。

「性格だから仕方ない」と思いがちですが、これは性格ではなく、後天的に身についた思考のクセです。 クセである以上、意識すれば変えられます(直し方は後述します)。

③「脳のクセ」としての完璧主義

近年の研究では、完璧主義は脳の情報処理パターンとも関係があるとされています。

完璧主義の人は、脳の中で「理想の状態」と「現実の状態」を比較する回路が活発に働きやすい傾向があります。 つまり、理想と現実のギャップを”自動検出”してしまうのです。

これは本人が意識的にやっているわけではなく、いわば脳のオートモードです。「気にしなきゃいいのに」と言われても気になってしまうのは、意志が弱いのではなく、脳がそう働いているからです。

この事実を知るだけでも、「自分はダメだ」という自己否定は少なからず和らぐはずです。

完璧主義は病気?ADHDとの関係は?

「できないくせに完璧主義」で検索する人の中には、「もしかして自分は病気なのでは?」と不安に感じている方もいるでしょう。

ここでは、よくある疑問を整理します。

完璧主義は「病気」ではない

完璧主義そのものは病気ではありません。 あくまで性格傾向・思考パターンのひとつです。

ただし、完璧主義が極端に強くなると、以下のような精神的な不調につながるリスクがあります。

うつ病

理想と現実のギャップで自己否定が深まり、気力がなくなる

不安障害

「失敗したらどうしよう」が常に頭を離れない

強迫性障害(OCD)

確認行為が止められない、完璧でないと気がすまない

摂食障害

体型や食事の完璧さへのこだわりが過剰になる

「完璧主義=病気」ではないけれど、完璧主義が病気の引き金になる可能性はある。この認識が大切です。

ADHDと完璧主義の意外な関係

意外かもしれませんが、ADHDの人には完璧主義の傾向が見られることがあります。

ADHDは注意欠如・多動性を特徴とする発達障害ですが、「集中しにくい」「ミスが多い」という特性を自覚しているからこそ、それを補おうとして過剰に完璧を求めてしまうのです。

つまり、「できない自分をなんとかカバーしたい」という心理が、完璧主義として表れるケースがあります。

もし、

  • 昔から忘れ物やケアレスミスが極端に多い
  • 集中力にムラがある
  • 完璧主義なのに、なぜか整理整頓ができない

こうした特徴に心当たりがあれば、ADHDの可能性を視野に入れてもいいかもしれません。

「つらすぎる」と感じたら専門家に相談を

完璧主義による苦しさが、日常生活に支障をきたすレベルであれば、心療内科やカウンセラーへの相談をおすすめします。

「このくらいで相談していいのかな」と思うかもしれませんが、「つらい」と感じた時点で、相談する十分な理由があります。

完璧主義は自分ひとりで抱え込みやすい問題だからこそ、第三者の視点が助けになることが多いです。

【セルフ診断】あなたの完璧主義度チェック

【セルフ診断】あなたの完璧主義度チェック

自分がどの程度「できないくせに完璧主義」に当てはまるか、簡易的にチェックしてみましょう。

以下の10項目のうち、当てはまるものの数を数えてみてください。

  1. やるからには100点を目指さないと気がすまない
  2. 中途半端になるくらいなら、最初からやらないほうがマシだと思う
  3. 他人のミスや雑さが気になってイライラすることがある
  4. 自分のミスをいつまでも引きずってしまう
  5. 「すごいね」と褒められても、素直に受け取れない
  6. 人に仕事を任せるのが苦手で、自分でやったほうが早いと思う
  7. 準備が万全でないと行動に移せない
  8. 周りから「考えすぎ」「気にしすぎ」と言われることがある
  9. 小さなことでも手を抜くと罪悪感がある
  10. 「自分はまだまだだ」が口癖になっている

結果の目安:

0〜3個:完璧主義の傾向は軽め。たまに意識する程度で十分です。

4〜6個:中程度の完璧主義。日常でストレスを感じる場面がありそうです。後述の「直し方」を試してみてください。

7〜10個:強い完璧主義傾向。自分を追い詰めている可能性が高いです。直し方を実践するとともに、つらい場合は専門家への相談も検討してみてください。

完璧主義の直し方7選【今日からできる】

完璧主義の直し方7選【今日からできる】

完璧主義は性格ではなく思考のクセなので、意識と習慣で変えられます。

以下の7つの方法を、できるものから試してみてください。

①「まっ、いいか」を口癖にする
②減点方式→加点方式に切り替える
③「6割で合格」ルールを設ける
④「5分だけやる」ルール
⑤「べき」を「したい」に言い換える
⑥「自分の実力」を数値で把握する
⑦完璧主義について本で学ぶ

①「まっ、いいか」を口癖にする

完璧主義を緩めるもっともシンプルな方法は、「まっ、いいか」を意識的に口にすることです。精神科医の西多昌規氏も、「まっ、いいか」は完璧主義の人にとって最も効果的なフレーズのひとつだ、と述べています。

部屋が少し散らかっていても、「まっ、いいか」。 メールの文面が完璧でなくても、「まっ、いいか」。

最初は違和感があるかもしれませんが、声に出して言うことで、脳が「本当にいいんだ」と認識しやすくなります。

完璧でなくても世界は終わらない。そのことを、小さな「まっ、いいか」で感じていくことから始めましょう。

②減点方式→加点方式に切り替える

完璧主義の人は、無意識に減点方式で自分を評価しています。

100点が当然のスタートラインで、できなかったことがあるたびにマイナスしていく。 この方式だと、どれだけ頑張っても「足りない」しか見えません。

これを加点方式に切り替えてみてください。0点からスタートして、「できたこと」をひとつずつ足していくということです。

  • 朝、時間どおりに起きられた → +1
  • メールを3通返した → +1
  • 8割の出来で資料を提出できた → +1

「できた」を積み上げることで、自己肯定感が少しずつ回復していきます。

③「6割で合格」ルールを設ける

完璧主義の人に「適当でいいよ」と言っても、何が適当なのかわかりません。だからこそ、数値で基準を決めるのが有効です。

おすすめは「6割で合格」というルールです。

  • 資料は6割の出来で一度提出する
  • 掃除は目につくところだけでOK
  • 仕事は6割でまず見せて、フィードバックをもらう

完璧を目指すと「完成」までが長くなりますが、6割で出せばフィードバックを得る→改善するというサイクルが早くなります。結果的に、完璧を目指すより成果物の質が上がることも多いのです。

④「5分だけやる」ルール

完璧主義の人は、「ちゃんとやれる状態」が整うまで手をつけられない傾向があります。そこで有効なのが、「5分だけやる」ルールです。

  • 「5分だけ掃除する」
  • 「5分だけ資料に手をつける」
  • 「5分だけ本を読む」

5分で終わりにしていいので、ハードルが大幅に下がります。そして面白いことに、5分やると「もう少しやるか」となることがほとんどです。

完璧主義の最大の敵は「手をつけられないこと」です。 5分ルールは、その壁を壊すもっとも簡単な方法です。

⑤「べき」を「したい」に言い換える

完璧主義の人は、「〜すべき」「〜でなければならない」という表現を多く使います。

この「べき」を、「したい」に言い換えてみてください。

  • 「毎日運動すべき」→「今日は少し体を動かしたい
  • 「ミスは絶対に許されない」→「できればミスなくやりたい
  • 「完璧にやらなきゃ」→「自分なりにベストを尽くしたい

たった一語の違いですが、「義務」が「希望」に変わるだけで、心の圧迫感がまるで違います。

「べき」は結局のところプライドです。 それを「したい」に変換することで、自分で自分に許可を出す感覚が生まれます。

⑥「自分の実力」を数値で把握する

完璧主義の人は、実力以上の理想を設定していることに気づいていないケースが多いです。対策はシンプルで、自分の実力を客観的に数値化することです。

たとえば仕事であれば、

  • 今月のタスク完了率は何%か
  • 1つのタスクに平均何時間かけているか
  • 上司からのフィードバックは10点中何点くらいか

こうした数値を把握すると、「理想の自分」と「現実の自分」の距離が可視化されます。

距離が見えれば、「いきなりゴールを目指す」のではなく、「まず1歩だけ前に進む」という現実的な計画が立てられるようになります。

⑦完璧主義について本で学ぶ

完璧主義から抜け出すには、「自分を客観的に理解する」ことが助けになります。 そのために有効なのが、読書です。

完璧主義をテーマにしたおすすめの本を紹介します。

セルフ・コンパッション[新訳版]

自分を責める癖がある人に。「自分への思いやり」を科学的に解説した名著。

マンガ版 ちょっとだけ・こっそり・素早く「言い返す」技術

完璧主義で他人に振り回されやすい人に。人間関係のストレスを減らすヒントが満載。

  • 『ちょっとだけ・こっそり・素早く「言い返す」技術』(五百田達成)

本を読むことで、「自分だけが悩んでいるわけじゃない」と気づけるのも大きなメリットです。

完璧主義に関連素するよくある質問

完璧主義の人の性格の特徴は?

完璧主義の人に共通する特徴は、主に以下のとおりです。

  • 責任感が強い(だからこそ手を抜けない)
  • 理想が高い(自分にも他人にも)
  • 白黒思考(0か100かで判断しがち)
  • 失敗を極端に恐れる
  • 人に頼るのが苦手

注意したいのは、これらは「長所の裏返し」でもあるということ。真面目で丁寧だからこそ完璧主義になる、という側面があります。

完璧主義の人はキレやすい?

キレやすくなることはあります。

完璧主義の人は、自分の中に高い基準(ルール)を持っています。その基準を周囲が満たさないとき、「なんでこんなこともできないの?」とイライラが爆発することがあります。

ただし本人も「こんなことでキレたくない」と感じていることが多く、怒った後に自己嫌悪に陥るパターンも典型的です。

完璧主義の人が苦しいのはなぜ?

「理想の自分」と「現実の自分」のギャップに常にさらされているからです。

完璧主義の人は、意識していなくても脳が自動的に「足りない部分」を検出してしまいます。つまり、どれだけ頑張っても「まだ足りない」と感じ続ける構造になっているのです。

これが続くと心身ともに疲弊し、うつや燃え尽き症候群につながるリスクもあります。

完璧主義は女性に多い?特徴は?

完璧主義は性別を問いませんが、女性の場合は「周囲の期待に応えなければ」というプレッシャーが完璧主義として表れやすいとされています。とくに、

  • 家事も仕事も完璧にこなさなければならない
  • 母親として完璧でなければならない
  • 外見もきちんとしていなければならない

といった複数の役割を同時に求められる環境が、完璧主義を強化しやすいのです。

大切なのは、「すべてを完璧にこなす必要はない」と自分に許可を出すこと。「できている部分」に目を向けることが、最初の一歩になります。

完璧主義についてのおすすめ本は?

本記事の「直し方⑦」で紹介した3冊に加え、以下もおすすめです。

嫌われる勇気

他者の評価を気にしすぎる完璧主義の人に。アドラー心理学の入門書。

「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本

HSP(繊細な人)と完璧主義の関係を理解したい人におすすめ。

まとめ

まとめ

記事の内容をまとめます。

  • できないくせに完璧主義だと、損する
  • 完璧にできなくて、失望するから
  • その完璧を周囲に人にも求めるから
  • 「自分のルール」と「世間のルール」を混同させないこと
  • 完璧は大していいことでもない。妥協できればストレス減る
  • ハードルを下げよう。かけ離れた理想は危険です
  • 「べき」は結局「プライド」。捨てよう

いろいろ書きましたが、完璧主義な人は丁寧ですので、真っ向から否定するつもりはありません。

しかしこだわりを捨て、できない部分を許容すると、ストレスも減って周りの反応も変わります。

知らずしらずのうち、完璧主義がストレスの原因をになっていることもあります。

6割できてればオッケーくらいの気楽な気持ちで、気楽に生活しましょう。

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