【経験談】Web制作会社が応募者に求めること【就職】【面接】

転職したい人

コーディングができるようになった。
WordPressがいじれるようになった。
よし!次はWeb制作会社に就職を目指そう!

と考えている方に向けた記事となります。

先日あるWeb制作会社と面接をさせていただき、いろいろ勉強になったのでアウトプットも兼ねて言語化に至りました。

会社によって異なる部分はありますが、「Web制作会社が応募者に求めること」として、ひとつの参考になれば幸いです。

目次

本質的なところ

本質的なところ

本質的なところで求められるポイントは、以下3つ。

その①:コーディングやWordPressは、二の次
その②:当たり前のことを当たり前に出来るか
その③:その会社の「ブランド」を大切にできるか

それぞれ解説します。

その①:コーディングやWordPressは、二の次

Web制作会社の本質は「ヒアリング力」「ソリューション力」の部分。

んー。よくわかんないけど、とりあえず売上を伸ばして欲しいんだよね。

このようなお客様に、今あるリソースやレベル感を考えたうえで、適切な提案ができるか。

またその提案は「実際、技術的に実現できることなのか?」の見極めができるか。

コーディングやWordPressはあくまで、それらを実現する「手段」でしかない。

その②:当たり前のことを当たり前に出来るか

「何かすごいことができます」より「コンスタントに当たり前のことを当たり前にできます」方が重宝される。

お客さんが欲しがっているものが必ずしも「すごい技術を駆使した、すごい機能のもの」とは限らない。

お客さんは技術うんぬんじゃなくて、「よく使う機能を当たり前に使える状態」の方が嬉しい。

その③:その会社の「ブランド」を大切にできるか

制作会社の「ブランド」「らしさ」を売りにして、お客さんに価値を提供できるか。

どんな企業のウェブサイトを作っても、共通する「制作会社らしさ」を表現できるか。

「この制作会社といったらこんな特徴」。フリーランスに置き換えると「この人といったらこんな特徴」みたいな「らしさ」。

その「らしさ」をどこで、どのフェーズで、どのように表現するか。

正直筆者はこれまで、お客さんに納品するサイトには、制作した会社の「らしさ」は「ない方がいい」と勘違いしていたため、撃沈。

技術的なところ

技術的なところ

技術的なところで求められるポイントを以下のとおり、5つ解説します。

その①:WordPressのレベル感
その②:WordPress以外のCMSの知識も
その③:セキュリティ面
その④:メールの設定
その⑤:プログラムの組み方

その①:WordPressのレベル感

WordPressの知識はあって損はないけど、

HTMLコードにWordPress関数(PHP)を加えて、管理画面で設定したヘッダーメニューやサイドバー、投稿内容が反映されるように作れます。

という程度では、出来て当然レベル。もう少し極めてないと評価には程遠い。「もう少し」とは、

WordPressテーマを納品する企業に合ったデザインの通りに作るのはもちろん「『テーマカスタマイザー』をいじって、お客さん側で自由に編集できる状態を作り、それを納品できる。」くらいのレベル感は欲しい。

WordPressの「有料テーマ」は完全に個人向けなので、制作会社ではまず使わない。

その②:WordPress以外のCMSの知識も

大きな会社になるほど、セキュリティの関係からWordPressでの制作は好ましくない。

WordPressで作ったサイトはDoS攻撃を受けた際に、セキュリティホールを起こす可能性が高い。実際、せっかくお客さんに納品したサイトが第三者のDoS攻撃によって被害を受けることがごくたまにある。

WordPressがダメなら何がいいのか → CMSのひとつである「Movable Type」

WordPressと違って商用のCMSなので、使用には年間で10万円ほどお金がかかる(アクセス数の上限を増やすと、もっとかかる)。

とはいえ、Movable Typeなら被害を全く受けないのか?というとそうでもない。しかしWordPressに比べると被害は少なく済む。

その③:セキュリティ面

Web制作会社に限らず、もはやIT業界ではセキュリティの知識は必須。

SSHを使用した接続を理解しているか。実際にSSHを用いて、DBやサーバーにアクセスできるか。また、SSHコマンドは打てるか。

サーバーでSSL設定を行い、画面左上に鍵のマークがついたからといって安心しているようではツメが甘い。

その④:メールの設定

実際に客先に足を運び、メールの設定を行う。

サイト内でのメールの送受信が正常に出来ているか否かの確認、不具合があったら修正対応。

企業によってPCの使用環境は違うので、広く浅くの知識で、臨機応変に対応できる力が求められる。

その⑤:プログラムの組み方

長い目で見て、今後も編集や修正がしやすいプログラムとなっているか。

ただ作って終わりじゃなくて、その後のお客さんの「このように変更して欲しい」といった要望に、対応できる作りになっているか。

面接の際は

面接の際は

…といった、ここまでで紹介したような業務内容をふまえ、その中で「実際に自分が貢献できる仕事」や「自分ならではのキラリと光るアピールポイント」はあるか?それが話せないと、ちょっとしんどい。

未経験だと面接の段階で技術的な話に圧倒され、たぶん自己アピールに苦しむ。

ただ、そのようなちょっと技術的な話や業務に対し「興味」を持てるか。「面白い」「好き」と思えるか? → 「Yes」と言うのは簡単。だったら実際にそれを「行動」にうつしてるか?

しっかり勉強を重ねて現場で長く経験を積んだ人との会話は、圧倒されることもあるが、本当に多くの知見が得られる。

たとえ話についていけなくても小さくならず、興味をもって前のめりで質問すること。知ったかぶらず素直に「分からないことを分かろうとする姿勢」や「意欲」をアピールすることが大切。

まとめ

内容をまとめます。

  • 本質は、ヒアリング力からの提案力。
  • すごい技術より、当たり前のことを当たり前にやるのが大事。
  • 制作会社の「らしさ」を残し、価値提供できるか。
  • 「HTMLをWordPress化できる」だけでは厳しい。
  • WordPress以外のCMSの知見を。
  • セキュリティ、メール設定に関する知識も話せるようになるとGood。
  • メール設定、メールサーバーに関する知識も必要。
  • 面接で大きな差を感じても、シュンとならず素直に質問をする。

以上、「」でした。

Web制作会社への転職を考えている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

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