【ビジネスで使える】自虐で自滅する人の特徴

自虐してるつもりが、逆にシーンてなる人って、いるよね

それ自分…

いますよね。「その自虐、笑っていいの?」みたいな人。

本記事は”自虐で自滅する人の特徴”と題し、自分を表現するための総合的なコミュニケーション術をまとめました。

ビジネスシーンでも使えますので、是非参考にしてみて下さい。

出典:コンプレックスは営業の最高の武器である。|中北 朋宏|日本経済新聞出版

目次

3つの質問で”引き出す”

”話し上手は聞き上手”と言いますが、ぶっちゃけウンウン聞いてるのなんて簡単です。結局相手が話さないことには聞きようがないですよね。

しかし世間が言う”聞き上手”とは、”引き出し上手”のことです。

要は相手に話をさせ、上手に話を引き出す。かつそれを聞く。これが本当の意味での聞き上手。

営業で何かものを売る人でも、できる人とできない人とでは、最初の一言目でこのような違いがあります。

できない人「〇〇が今安いんですよ」
できる人「最近、体調はどうですか?」

営業や会話が上手い人は、3つの質問を駆使し、相手から話を引き出します。3つの質問とは、下記の通り。

  • オープン・クエスチョン
  • ウィル・クエスチョン
  • トーク・クエスチョン

オープン・クエスチョン

相手の状況と状態を把握することを目的とした、誰が聞いても当たり障りないような質問のことです。

(例)
「最近どうですか?」
「大変ですよね?」

相手に口を開かせることで関係性を深める切り口として使います。

ちなみに、「大変ですよね?」に対し、話を聞いて欲しいタイプであれば自らが置かれている状況を自ら話し出すものです。

ウィル・クエスチョン

質問相手に限定し、その人個人の意思を引き出し、確認するための質問です。

(例)
「〇〇さんのこだわりはなんですか?」
「〇〇さん的にはどう感じましたか?」

また「ここだけは絶対に外せないという部分はありますか?」などの質問をすると、その人の一番の欲求を引き出せます。

トーク・クエスチョン

欲求が明確でない人に向け、欲求をより明確にしていく質問です。

相手は案外、「なんとなく不満だから、なんとなく良いものにしたい」みたいな認識で、自分の欲求に気付いていない人が多いです。

ここでは、他社と比較することで、相手の欲求をより明確にしています。

(例)
「他社様では、Aという課題に対し、BとCという対策を実施しました。BとCではどちらが近いですか?」

”ダメな自分”を晒すことで、人を魅了する

SNSで多くの人に愛されるインフルエンサーは、自分の弱みをさらけ出し、上手に共感を得ていますよね。

お笑いの世界でも「できないこと」「恥ずかしいこと」をさらけ出して笑いに変える文化があります。たまにやっている”運動音痴芸人”とかまさにそう。

当然ですがお笑い芸人で「自分は売れっ子で大金持ち。高級車を乗り回していて、奥さんもモデルです。」みたいなことを公表していても共感を得られないどころか、むしろ腹が立ちますよね。

ものを売れば売れる時代から、差別化が図りづらく決め手に欠ける時代になっています。それでも売っていくためには、最後の営業の決め手を「自分」にする必要があります。

そのためにも自分を上手くさらけ出す方法が有効となるわけですが、しかし、自分をたださらけ出せばいいってもんでもありません。次章で解説します。

自虐で自滅する人の特徴

”ダメな自分とか恥ずかしい自分”をさらけ出しているのに、あまりウケないどころか、周囲が凍りつくみたいな人っていますよね。そういう方々には、下記のような特徴があります。

  • 関係が深まっていないのに晒す
  • 事象が完全に解決できていない
  • ちょっとイタい

関係が深まっていないのに晒す

(例)
田中「はじめまして、田中と申します。趣味は〇〇です。」
鈴木「はじめまして、鈴木と申します。僕の浮気で昨日離婚したんですよ。」

極端な例ですが、初対面の相手から自虐されても笑えないし、それどころか「何だコイツ?」ってなりますよね。しかしこれと似たようなタイミングで自虐をかます人、実際います。

関係性を築いていくためには、”自己開示レベル””徐々に上げていく”必要があります。

事象が完全に解決できていない

実際太っている佐藤さんが「俺、太ってるから」とか自分で言うけど、本人はなんとなくどこか悲しい顔をしている。

これでは周囲が凍りつくし、佐藤さんは”正直あまり関わりたくないタイプ”に認定されてしまいます。

自虐で周囲を笑わせるか凍らせるかは、その事象を自分の中でしっかり乗り越え、かつプラスに変換できているかどうかが非常に重要です。

本心からプラスに変えられていないと、どうしても話し方とか表情、目線の動きに陰が出てしまい、相手はそれを察することで”笑いづらい空気”になってしまいます。

少しでも気にしてるのであれば、それをネタにするのはやめましょう。

ちょっとイタい

ちょっとイタい人とは、”自己認知と他者認知がズレていて、自分を守るプライドが出ている状態”の人のことをいいます。

イタくない人の例
Bさん「Aくんは、彼女はいるの?」
Aくん「いません」

イタい人の例
Bさん「Aくんは、彼女はいるの?」
Aくん「今は、いません」

「本当は結構モテるんだけど、今このタイミングだけ、たまたまいないんですよ」というメッセージが背景に隠れていて、この「今は」というワードのせいで、自虐しているにも関わらず「笑ってはダメなんだろうな」と周囲から気を遣われる可能性が高いです。

このいわゆる”自分を擁護するプライド”は誰しもが持っているもの。無意識に出てしまうことがあるので、気を付けましょう。

自分の感情を思い通りに表現するために

前提知識として、感情には「自分の感情に共鳴すると、同じ感情が引き出される」というメカニズムがあります。電車の中でソワソワしている人を見ると、こっちまでソワソワしてくるあの感じです。

つまり、相手に感情を伝えるには、こちらも感情を出して話をする必要があるわけです。

自分の感情を相手に表現するためには、2つの要素があります。

  • 感情を込めて、熱意を持って伝える
  • 感情の変化を伝える

感情を込めて、熱意を持って伝える

言うまでもないですが、一番のポイントです。

「〇〇が本っ当に重要だと思うんです!なので一度、実践してみてほしいんです!」

感情を込めて、熱意を持って伝える。これができないことには始まりません。

感情の変化を伝える

とはいえ熱意や感情だけでは、少々押し売り感というか、暑苦しい印象を持たれてしまいます。

そこで効果的になるのが、”感情の変化を伝えること”です。

「〇〇によって、辛くて絶望しました。しかしそんな中で〇〇に出会って、人生が変わりました!私の家族も喜んでくれて、今では〇〇が手放せません!」

みたいな、深夜のテレビ通販でよく見るあの感じです。

感情自体がどのように変化したかを伝えることで、相手もその感情に沿って変化して行く傾向があり、共感を生んでもらいやすくなります。

相手を褒めて、イジる

コミュニケーションに笑いをもたらしてくれる一方、一歩間違えるとただのイジメになり人を傷つけてしまうため注意が必要な”イジり”。

以前までお笑いの世界では「バカ」とか「アホ」、時には「ブス」などと言って笑いを取るシーンが多々ありました。しかし現代は多様性を重視する時代。「否定しない、むしろ褒めるツッコミ」などといった新しい笑いのスタイルも開拓されています。

このように現代では、いかに相手を傷つけず、上手にイジるかがキモになってきます。では、上手にイジるとは具体的にどうすればいいいのでしょう。

伝染の効果をポジティブに使う

学校でのイジメのメカニズムの話です。

クラスのAさんが、Bさんの髪型に対して「お前の髪型、この世界で一番ヘンだ」等と誇張すると、一人、二人、周囲にもどんどん伝染し、同じようにヘンな髪型に見えてきます。やがてAさんは「ヘンな髪型の人」になって、「いじめ」が発生します。悲しい話ですが、これがイジメのメカニズム。

このメカニズムを、ポジティブな部分に活用します。ポジティブな情報が伝染するようにするのです。これは芸人の明石家さんまさんが得意としているテクニックだそうです。

相手のトリセツを作り、それを輝かせる

大きく3つのステップを踏むことで相手の印象を操作することができ、上手なイジりにつなげることができます。

ステップ1

相手のトリセツを整理し、把握する。

  • ①得意:その人が自信を持って取り組めること
  • ②不得意:その人が苦手としていること
  • ③価値観:その人が大切にしていること

ステップ2

ステップ1のなかでも特に印象に残る部分、接している中で感じ取りやすい特徴、を選ぶ。ポジティブなもの限定で。

(例)
真面目(真剣、勤勉)
元気(明るい、笑顔が素敵)
賢い(ロジカル、頭がいい)
熱意がある(熱い、本気)
男前(かっこいい、イケメン)

※注意
・前述しましたが、ポジティブなもの限定です。ここでネガティブなものを選ぶと、普通に前述したイジメのメカニズムと同じことになります。

ステップ3

ステップ2で選んだポイントが出るたびに、誇張して例えて褒め、周囲に印象づける。例えば”賢い”を選んだ場合、賢そうな発言が出るたびに、例えながら褒めてあげましょう。

「その発想がすごいですよね。エジソンの親戚ですか?」
「知識量がすごいですね。テレビに出てる”東大王”も射程圏内ですよ!」

など、賢いから連想される例えを踏まえて伝えることで、賢い部分が見えるたび、笑いが生まれます。

まとめ

3つの質問で引き出す
 オープン・クエスチョン。当たり障りのない会話。
 ウィル・クエスチョン。その人個人の意思を確認する会話。
 トーク・クエスチョン。相手の欲求を言語化する会話。

ダメな自分を晒して印象アップ。しかし晒すにも注意が必要。
自虐で自滅する人の特徴は、

 関係が深まってないのに話す。初対面で自虐してもダメ。
 事象が完全に解決できていない。少しでも気になってるなら自虐するな。
 ちょっとイタい。自分を擁護するプライド言葉に注意。

自分の感情を表現するには、
 感情的に、熱意を持って伝える。
 感情の変化を伝える。夜の深夜のテレビ通販のような。

上手なイジり方とは、相手を褒めること。
 伝染の効果をポジティブに使う。
 相手のトリセツを作って、それを輝かせる。
 1.相手の得意不得意、価値観などを把握
 2.ポジティブな特徴に着目し、目をつける
 3.その特徴が出るたびに、例えながら褒める

以上、自虐で自滅する人の特徴と題した、自分を表現するための総合的なコミュニケーション術でした。

心当たりのある人もそうでない人も、円滑なコミュニケーションのために、ぜひ意識し、実践してみてはいかがでしょうか。

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