「らしさ」「信頼」。Webブランディングの基本のはなし

悩む人

Webブランディングってなに?
マーケティングとなんか違うの?

このようなことでお悩みの方へ向けた記事になります。

目次

マーケティングとブランディングの違い

マーケティングとブランディングの違い
マーケティング

「売れる仕組み」を考え、実践する活動のこと。

広告宣伝でいうと「少しでも多く売る、そして今後も売れ続けるためどんな戦略が適切か」を考える。

市場の調査、お客さんの購買心理なども考え、新しい試みを取り入れるなど工夫を行う。

ブランディング

お店・会社の「ブランドイメージ」をコントロールする活動のこと。

広告宣伝でいうと「お店や会社のブランドイメージに一貫性がある『らしさ』のある広告なのか」を考える。

「売れる仕組み」よりも「価値観が合うお客さんと信頼関係を築くこと」を重視する。

念頭におくべき、Webブランディングの基本

念頭におくべき、Webブランディングの基本

「うわさ」通りのHPになっているか

「うわさ」通りのHPになっているか

お客さんの期待に応えるHPに仕上がっているか。お客さんのイメージを壊すものになっていないか。

これを意識しておく必要があります。

お客さんがHPに訪問する理由、それは「SNSや知人、その他を通じ『いいうわさ』を聞いたから」。

聞いたこともない会社やお店のHPを見ようとは思いませんよね。それどころか、いいうわさがないとそもそも知ることすらありません。

そんないいうわさを聞いてHPを訪問したのに、それが安っぽくて雑な印象のものだと裏切られたような気分になり、購入意欲は失せます。

逆にお客様の期待通り、もしくは超えるものであれば、当然お客さんの購入意欲は高まります。

なのでお客さんが聞いた「うわさ」、またお客さんが抱く「イメージ」通りのものになっているかを気にすること。

つまり「自分のお店・会社の魅力を『客観的に正しく』把握すること」が大切。

お店をやっているとつい「お客様との初対面は、来店したとき」と思いがち。

そうではなく「お客さんがHPを訪れた地点で、お客さんとの初対面が始まっている」ことを意識しましょう。

「値段」と「機能」以外で差別化する方法

「値段」と「機能」以外で差別化する方法

「値段」と「機能」以外で差別化する方法、それは「居心地」と「体験」で差別化を図る、です。

「値段」はどんな企業でも、最も簡単にマネできる条件です。

なので、遅かれ早かれいつかは価格以外の部分で勝負しなければならないタイミングがやって来ます。

「居心地」と「体験」について詳しく解説するために、ここで「価値」についてのお話をはさみます


「価値」についてのお話

価値には「機能価値」と「情緒価値」の2種類があります。

機能価値

その商品が果たす「機能面」での価値。

イヤホンで例えるなら「音を聞くこと」「音質のよさ」「充電持ち」など、性能や品質が該当する。

情緒価値

その商品が果たす「感情面」での価値。

イヤホンで例えるなら「デザインが好み」「愛着あるメーカー」など、感情面での幸福度が該当する。

現代では商品やサービスが溢れ、市場が飽和しつつあります。

そんな中で「機能価値」の差別化は非常に困難

なのでさまざまな会社やお店は、ありとあらゆる「情緒価値」で差別化を図っています。

いい例として、三菱が販売した「究極の1枚が焼けるトースター」があります。

トースターの機能価値は「パンを焼く」こと。

しかし、このトースターは1枚ずつしか焼けないため家族で使うには不便だし、そのわりに価格が3万円超えと高価です。

究極の1枚が焼けるトースター

しかしそれにもかかわらず、その「特徴的な外観」と「究極に美味しい『1枚のパン』が味わえる」情緒価値に、多くの人が魅力を感じ、ヒットに結びつきました。


カフェや飲食店、美容室、コンビニやスーパーなど…お店と呼ばれるお店は外観や内装、装飾に工夫を凝らし、お客さんに少しでも「居心地がいい」と感じてもらえるように努力しています。

その理由は「機能価値」を「情緒価値」に変えてくれるからです。

例えば下記のような「単なる目的」があったとします。

「カフェで美味しいコーヒーを飲む」
「美容室で髪を切る」
「ショッピングモールで買い物をする」

これらに「居心地のよさ」が加わるだけで、下記のように「楽しい体験」に変わります。

「落ち着いたBGMの流れる居心地のいい空間で、癒やしの時間を過ごす」
「おしゃれで居心地のいい空間で、楽しくお喋りをしながら、自分を綺麗にする」
「ショッピングモールの内装、雰囲気がいいので、買い物自体が楽しい」

このように、現代のサービスの多くは「単なる目的」を満たすだけでなく、それ以外の「体験」をお客さんに提供しています。

それと同じようにHPでも「居心地」は重要な要素です。

HPの目的はあくまで「情報を得る」ですが、居心地のいいHPにすることで「情報を得る」行為が「楽しい体験」に変わります。

実店舗でもネットでも、ショッピング自体が楽しいものでなければ「買いたい」という意欲はわきません。

ただ眺めて検討する時間すら「楽しい」と思ってもらえる、そんなHPが理想です。

戦略

戦略

では、お客さんにその「居心地」や「体験」を提供するためにはどうすればいいか?

「好きになってもらう」ことを意識する

「好きになってもらう」ことを意識する

ブランディング的な考え方だと、他者との差をアピールするよりも、シンプルに「好きになってもらう」ことを意識するべき

HPは、お店や会社の個性を表現するにはうってつけの媒体です。チラシやCMなど他の広告と比べて、伝えられる情報が圧倒的に多いからです。

なので「このお店(会社)は他とちょっと違うな」と思ってもらうような「らしさ」が感じられるHPを目指すべきです。

しかし、誰から見た「らしさ」なのかに気を配る必要があります。

私生活でもよくあることですが「自分らしさ」は自分ではわからないもの。自分が思う「らしさ」と、他人が思う「らしさ」が、必ずしも一致するとは限りません。

なので自社の「価値観」をくまなく伝え、同じ価値観を持っているお客さんに共鳴してもらうこと。簡単に言い換えれば「このお店(会社)の考えてることって、いいよね」「このお店(会社)が表現している世界観ってすてきだな」と思ってもらえるようにすること。

お客さんがどんな人かを把握する

お客さんがどんな人かを把握する

既存のお客さんがどんな人で、どんな価値観を持っていて、どんな生き方をしている人なのかを知ることが大切。

現代は一人ひとりのライフスタイルが多様化してるので、お客様をひとくくりにすることは困難。たとえ男性であっても女性であっても「どんな人たちとどんな暮らしをしているか」で価値観はガラリと変わります。

なので、既存のお客さんがどんな人で何を大切にしているのかを、細かく考える必要があります。

このようなお客さん像(ペルソナ)は作る目的は「売るため」ではなく「お客さんと仲良くなるため」

「お客さんにとって自分(お店・会社)がどういう存在なのか」「今後どういう存在になるべきか」をじっくりと考えるために作るもの。

お客さんの顔を想像しながら「この人なら、どんなもので喜んでくれるだろう」「どんな雰囲気のHPだったら、滞在中に居心地の良さを感じれるかな」みたいな姿勢で考えることが大切です。

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