仕事の話なら普通にできるけど「雑談」ってとにかく苦手。
雑談が上手な人っていいな。得な才能だよね。
別に話すことない。特に話しかけれらないし。
といったことでお悩みの方へ向けたの記事となります。
まず、雑談に才能は関係ありません。
様々なシーンに適した話し方があるように、雑談にも「雑談に適した話し方・聞き方」があります。
ちょっとしたポイントを押さえれば、とっさの雑談の場で困らないうえ、人間関係を円滑にでき、新しく友達ができたりいいこと尽くめです。
この記事の内容を参考に、上手な雑談のコツを掴みましょう。
出典:超雑談力 人づきあいがラクになる 誰とでも信頼関係が築ける|五百田 達成(著)|ディスカヴァー・トゥエンティワン
話し方編
会話の内容より、ラリーを返す
まず大前提として、「おもしろい話」をしようと気張る必要はありません。
あくまで「雑談」。「雑談」の目的は、「円滑な人間関係をつくること」です。
雑談には決して「おもしろさ」や「結論」や「オチ」は必要ありません。
ただただラリーを返し、とにかく続きさえすればOKです。
自分の体験談、エピソードを話す
時事ネタやニュースを話す際、情報や事実についてばかり話しても、会話はすぐ途切れます。
なのでポイントとして「自分の体験談」「エピソード」を話すこと。
NG「昨日の地震、揺れましたね~。〇◯県では重大な被害が出てるみたいですね。」
OK「昨日の地震、揺れましたね~。家のPCのモニターが倒れちゃって。」
これにより「モニターに被害はなかったんですか?」「床やテーブルに被害はなかったんですか?」みたいな質問が生まれるうえ「今後は転倒防止グッズを買おうと思ってる」など、自分の思いを展開することにも繋がります。
別に珍しいエピソードや、笑える体験談でなくても結構です。
「なんとなく感じたこと」や「普通に体験したこと」を話せば、相手との関係は良好になります。
意見ではなく、好みを話す
「雑談」で話すべきは「意見」ではなく「好み」です。
好きな食べ物の話をしている時の例。
NG
「ラーメンはですねー、こってりに限りますよ。」
「僕、スーパーの寿司は、寿司って言わないと思うんですよね。」
OK
「あっさり系いいですね。僕こってり派ですが、たまにあっさりも恋しくなります。」
「スーパーの寿司、美味しいのありますよね。いやー、回らないお寿司とか、食べたいもんですね。」
「意見」を言ってはいけません。あくまで「好み」を言い合います。
相手の好みに8割共感し、自分の好みも2割程度混ぜる感じがいいでしょう。
「雑談」は「仕事の会話」とは異なり、適当に「好み」をふわふわと言い合っていれば、成り立ちます。
「どうでもいい話宣言」をする
何かを話す前に「どうでもいい話宣言」をすると、雑談のハードルが下がります。
OK
「超どうでもいい話なんですけど、」
「特にオチのない話してもいいですか。」
先にこのように宣言することで、話す方も聞く方も、リラックスできるからです。
もしくは下記のように、結論を先に宣言するのも効果的。
OK
「こないだ聞いた、課長の武勇伝の話してもいいですか。」
「昨日ランニング中、盛大に転んだ話なんですけど、」のように、
なんの話か分からない状態で聞かされるより、結末が見えている方が気がラクです。
「答えやすい質問」は正義
クローズド・クエスチョン(YesかNoで答えれる質問)と、オープン・クエスチョン(YesかNoで答えれない質問)。
「会話を膨らませるなら、オープン・クエスチョンを」
と、よく言われますが、オープン・クエスチョンは「相手が答えに詰まる質問」になりがち(最近どう?なんかがいい例)。
なので下記のようにオープン・クエスチョンの後、クローズド・クエスチョンをつけることで、「相手が答えやすい質問」に早変わりします。
NG
「最近どう?」
「久しぶり。元気?」
OK
「最近どう?ご飯ちゃんと食べてる?」
「久しぶり。元気?体調崩してないかい?」
大事なのは「こっちが話しかけやすい質問」ではなく「相手が答えやすい質問」です。
エレベーターでの「無視」
会社のエレベーターで社員と会ったら「自分から話しかける」というアプローチをしましょう。
逃げ場のない密室のエレベーター内。知っている会社の人と一緒になった時、話しかけられないように目をそらしたり、知らんぷりするのはNG。気遣いのつもりでも、相手によっては「俺の顔見て、目そらしたな」とか「無視したな」と感じることもあります。
会話の内容は、天気の話、着ている服や髪型の話、今やってる仕事の状況など…なんでもOKです。重要なのは会話の中身ではなく「自分から声をかけ、雑談した」「無視しなかった」という事実です。
お誘いには、まず積極的な回答を
「誘われたけど乗り気じゃない」そんな時のとっさの上手な返し方、それは
「いいですね!ぜひ!」「ほんとですか!ぜひいきたいです!」
というふうに、ポジティブに即答することです。
その後で初めて「予定を確認したのですが、あいにく先約があって…」や「仕事の繁忙期で…」といって断ればいいのです。
正直あんまり行きたくないし、行くとしてももう少し詳細を知りたい。そう思って第一声で「ちょっと予定を確認しますね。」とか「他に誰が来るんですか?」みたいな返し方はNGです。
まずは誘ってくれた相手への敬意として「行きたい」という前向きな姿勢を示すことが大切です。
聞き方編
他人の話をさえぎらない
当然ですが、相手の話をさえぎらず「話が終わるまで、最後まで聞く」姿勢が大切です。
例えば、せっかく相手が話している中で、何かしら共通点が見つかると「あ!〇〇、僕も好きなんですよ!」みたいに、相手の話をさえぎって、つい無意識に自分の話をしちゃう人、いると思います。
共通の話題が見つかると嬉しいもので、つい話してしまうのはわかりますが、それは結果的に「相手の話を奪っている」のと同じこと。
なので、いくら共通点が見つかってもそこはグッとこらえ、相手の話を最後まで聞きましょう。
話が全部終わってから「実は僕も〇〇好きなんですよ」と告白すると、相手もびっくりしてくれるはずです。
知らないことを教えてもらうスタンスで
雑談においては「知らないことを教えてもらうスタンス」が基本です。
たとえば相手はディズニーランドが好きだったとします。自分はディズニーランドについてあまり知りません。こうなれば、しめたものです。ディズニーランドについてたくさん教えてもらいましょう。
教えてもらう際「過去」→「現在」→「未来」の順で質問していくのがポイントです。
相手「ディズニーランドが好きです。」
自分「ディズニーかぁ。全然詳しくないから変な質問したらごめん。昔から好きなの?」(過去)
相手「はい、小学生の頃からずっと好きですね~。」
自分「おー、長いね。今でも結構行ったりするの?」(現在)
相手「そうですね。年パス持ってますので。」
自分「年パス!じゃあ、これから先も行く予定がみっちり入ってると。」(未来)
相手「ですね~。友達と◯月に行こうって話してます。」
本当に全く知らないことだったら「全く詳しくないから変な質問したらごめん」と先に断ってから聞くようにすると、相手も優しく教えてくれます。
リアクションは「あいうえお」で
「さしすせそ」(さすが、知らなかった、すごい、センスいいね、そうなんだ)のあいずちは有名で、主に女性が男性に向けて使う会話テクニックです。
しかし使う場面が限られますし、自然に使うのが難しくもあります。
それよりも簡単で効果てきめんなのが「あいうえお」(あぁー、いいですね、うーん、えぇー、おぉー)を使ったリアクションです。
「さしすせそ」のあいずちより簡単なうえ、効果があるからです。
相手「今年も半分が終わりましたね。」
自分「あぁー。そうですねー。」
相手「最近、ちょっといい腕時計を買いまして」
自分「おぉー、腕時計ですか!」
相手「毎朝ランニングと筋トレしてから出勤するんです」
自分「いいですねー、健康的で!」
この「あいうえお」のリアクションがあるだけで、相手のモチベーションは全く違うものになるし、しかも簡単。騙されたと思って、一度お試し下さい。
「単語まんまリピート」を活用する
「単語まんまリピート」とは、下記のようなものです。
相手「最近リニューアルした中華料理屋さんに行ってきましたよ。」
自分「おー、中華料理屋ですか!」
相手「はい、世田谷にあるお店なんですけど」
自分「世田谷。へぇー」
相手「麻婆豆腐の辛さが絶妙で、超~美味しかったです」
自分「辛さが絶妙ですか~!へぇ~」
相手が発した言葉を何かしら拾い、ただリピートするだけで、相手は不思議と「ちゃんと聞いてくれている」という風に感じ取ってくれるので、こちらもおすすめです。
「メモしていいですか?」と聞く
自分の知らない趣味を教えてくれたり、知らないアーティストを教えてくれたりした時には「それ、メモしていいですか?」と聞いて、スマホやメモ帳を取り出すと喜ばれます。
それくらい一生懸命に聞く態度を示すことで、相手は「興味を持とうとしてくれている」「後で調べようとしてくれている」と感じて嬉しくなるし、少なくとも気を悪くする人はいません。
NG・注意点
「こだわり」というワード
「熱意のある話」なので盛り上がりそうですが、「こだわり」というワードを使わないほうがいいです。
「こだわり」は「趣味」と同じで、扱いが難しい言葉だからです。
どの程度が「こだわり」なのかは人によります。聞かれた側は大体「いや~…『こだわり』っていうほどでもないんで…」みたいになるのがオチです。
なので、下記のような聞き方にしましょう。
自分
「〇〇さんって、髪のツヤが綺麗ですよね。何か、特別なことしてるんですか?」
「〇〇さん、仕事がものすごく早くて羨ましいです。何か、特別なことしてるんですか?」
アドバイス
「雑談」の場では「多少相手の話が間違っていても、目をつぶって話を続ける」のが正解です。
また「悩み相談」という名目でも「その悩みの9割は、その人の中で既に答えが出ている」のが常識です。
とりあえず肯定し、共感する。雑談において「アドバイス」はNG行為です。
「そうだね」「わかる」「たしかに」
これだけでも、十分に雑談は成り立ちます。
ネガティブな内容
「嫌い」「苦手」「嫌」「ムカつく」「不味い」などなど、ネガティブな内容の話は盛り上がるもの。
ですが、基本的に「雑談」という場では使わないほうが賢明です。
自分が「嫌い」でも、相手が「好き」かもしれないからです。
自分「あの人嫌いなんですよね。言い方きついし、苦手です。」
相手「へぇ。あの人、私の恩師のような存在なんだよね。」
自分「」
自分「あの中華料理屋、不味くないですか?」
相手「へぇ。私あの中華料理屋、好きでよく行くんだよね。」
自分「」
ネガティブな内容の話は、家族や兄弟、昔からの親友など、人を選びましょう。
まとめ
- 雑談は、とりあえずラリーを返すことに集中。
- 客観的事実ではなく、自身の体験談を。
- 意見でななく、好みをふわふわと繰り返す。
- 冒頭で「どうでもいい話してもいいですか」。
- 「相手が答えやすい質問」を。イエス・ノーの質問でもOK。
- エレベーターでは、なんか話す。「無視」しない。
- 誘われたら「ぜひ行きたい」と即答。
- 相手の話をさえぎらない。たとえ共通点が見つかっても。
- 知らないことを教えてもらう。過去→現在→未来の順で。
- あいうえおのリアクションを多用する。
- 相手が発した言葉を、まんまリピート。
- 「メモしていいですか?」で聞く態度を示す。
- 「こだわり」よりも「何か特別なこと」という言葉を。
- アドバイスは不要。「肯定と共感」が雑談を制す。
- ネガティブな話は、身近な人としよう。
以上「話が途切れない雑談のコツ」でした。
冒頭にも書きましたが「雑談」が上手になると、とっさの雑談の場でも困らなかったり、人間関係が円滑になる、といった嬉しいメリットがたくさんあります。
この記事を参考に、ぜひ雑談力を磨き、人間関係を少しでも円滑で楽しいものにしていきましょう。
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