いまさら聞けない…。ニュース頻出のIT用語を超わかりやすく解説

近年、ニュースでもIT用語が頻繁に使われるようになりました。

IT用語の意味がわかると、ニュースの内容をより深く理解できます。

この記事では、ニュースでよく使われるIT用語と、その意味をわかりやすくまとめました。

目次

AI

artificial intelligence(アーティフィシャル インテリジェンス)の略。

「人間と同じような思考や検討を、コンピューターで行う技術」のことです。

「汎用型人工知能」と、「特化型人工知能」があります。

汎用型人工知能…炊事、掃除、洗濯など、さまざまなことに柔軟に対応できる。「強い人工知能」とも呼ばれる。2021年9月現在、まだ例はない。

特化型人工知能…特定のことに特化した思考や検討に優れている。「弱い人工知能」とも呼ばれる。掃除ロボットのルンバや将棋ロボット、けん玉ロボットなどがそうです。

AR/MR/VR

AR…拡張現実。Augmented Reality(オーグメンテッド リアリティー)の略。
現実世界に、コンピューター情報を加えたもの。
例としてポケモンGO、家電や家具を部屋に合成させて表示させるアプリなどがあります。

MR…複合現実。Mixed Reality(ミックスド リアリティー)の略。
仮想世界と現実世界を重ね合わせる技術。「ARを更に進化させたもの」とも言われます。
例としてMicrosoft HoloLensや、Canon MREALがあります。

VR…仮想現実。Virtual Reality(バーチャル リアリティー)の略。
コンピュータによって作り出された仮想世界を、視界全体を覆うゴーグルみたいなもので体験する技術。
例としてプレイステーションVRなどがあります。

DX

Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略。

データやデジタル技術を活用し、業務や企業文化を変革することです。

自動車メーカーBMW DX取り組み例

販売を促進するため「BMW i Visualiser」というAR(拡張現実)アプリを開発。

このアプリによってスマホの画面上で、実物大の車を様々な角度から眺めることがでるようになりました。また、好きなカスタマイズを自由自在に行えるうえ、ライトなどをつけることもできます。

お客様はより実際のイメージに近い検討をすることができ、また実店舗に足を運ぶ手間も省ける、などの効果を得ることが出来ました。

この他にも身近な例だと「電話予約をネット化」「データ共有をクラウド化」「契約の電子化」「ルーティン作業の自動化」などがDXの取り組み例として挙げられます。

しかしDXに取り組む企業は増えてきているものの、企業や業種によって成果に大きく差が出ているのが現状です。

eスポーツ

Electronic Sports(エレクトロニックスポーツ)の略。

電子機器を用いて行う競技やスポーツのことです。

eスポーツというと、テレビの前で、コントローラーや専用のラケットを持って体を動かす…そんなイメージがありますが、それだけではありません。

スポーツゲームはもちろん、FPS(エイペックスやフォートナイト)や、格闘ゲーム(鉄拳やストファイ)、その他の様々なジャンルのゲームが「eスポーツ」に分類されます。

今や「いわゆるゲーム」と呼ばれるものは、全て「eスポーツ」という呼び方が出来る、と言っても過言ではありません。

先進国アメリカでは、eスポーツを「公式のスポーツ」として認めています。

FinTech(フィンテック)

Finance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせたもの。

お金をITで扱えるサービスや仕組みのことです。

Finance…決済、送金、資産運用
Technology…インターネット、スマホ、ブロックチェーン
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FinTech…モバイル決済、経理支援、家計簿アプリ、仮想通貨

FinTechの例は、決済や送金だと「ペイペイ」「ラインペイ」「auペイ」など。

仮想通貨でいうと「GMOコイン」や「DMM Bitcoin」などです。

また、似た言葉として

ヘルステック(健康や医療をITで扱えるサービス)
エイチアールテック(人事データをITで扱えるサービス)
インシュアテック(保険をITで扱えるサービス)

などがあります。

GPS

いわゆる位置情報のこと。

地球を回るGPS用の衛星を使い、端末の地球上の緯度や経度などの位置情報を特定する技術。

スマホの地図アプリ、カーナビなど、身近に活用されています。

IoT(アイオーティー)

Internet of Things(インターネットオブシングス)の略。

今までインターネットに繋がらなかったモノが、インターネットに繋がるようになる仕組み。

「IoT社会」という言葉で、聞いたことがある人も多いと思います。

インターネットに繋がるモノといえばPCやスマホ。

しかし現代では、それ以外にも実に様々なモノがインターネットに繋がる時代です。

  • 話しかけるだけで天気やニュースを教えてくれるスピーカー
  • スマホで電源のオンオフが可能なエアコン
  • スマホが家の玄関の鍵代わりになる「キュリオロック」

この他にも「製造工場では在庫管理」「農業ではハウスの温度・湿度や空調の管理」「医療業界ではオンライン診療」といったところで活用され、各企業の人材不足の悩みを大幅に軽減してくれるものとして、なくてはならない存在となっています。

仮想通貨(暗号資産)

インターネット上でやり取りされる電子データの資産のこと。

仮想通貨には、下記のような特徴があります。

  • 紙幣や硬貨のような実態がない
  • 中央管理者がいない
  • 発行上限がある
  • 換金が可能

「仮想通貨」という呼び方が一般的ですが、

「通貨」の部分が、普通の通貨との混合を招く可能性がある

という理由で、2020年5月ころから「暗号資産」という名称が使われ始めました。

クラウドファンディング

Cloud(群衆)とFunding(資金調達)を組み合わせた造語。「クラファン」と略されることもある。

インターネットを介して、不特定多数の人から少額ずつ資金を調達すること。

ビジネスでの資金調達の方法は、一般的に「金融機関からの買い入れや出資」

それに対しクラファンは「ネット上で自分の活動やビジネスの目標を発信し、その思いに共感した人や、活動を応援したい人から資金をもらう」

「キャンプファイアー」などのクラファンサイトを覗いてみると、多くの人が「少しでも多く資金を集めるため、商品や文章をより魅力的に見せるための工夫を凝らしている」ことが分かります。

サブスク

Subscription(サブスクリプション)の略。

定額制(月額、年額など)の継続的な課金で、商品やサービスを提供するビジネスモデルのこと。

最近何かとよく聞く言葉に感じますが、実は結構前から「公共料金の支払い」「美容製品などの定期購入」「携帯電話料金」「スポーツジムの会費」など、数多くのサブスクリプションが身近にありました。

言葉自体の意味は「予約購読」「会費」。従来は定期購読や年間購読という意味で使われていたようです。

シェアリング

個人または企業が所有するモノや設備を貸し出し、共有するサービスのことです。。

現在使っていない部屋や自動車、バッグや服などを、インターネットのサービスを活用して貸借します。

近年の消費者は、「モノを所有するよりも、利用することに価値を見出す」傾向にあります。

シェアリングはこのような時代背景にぴったりのサービスといえます。

テレワーク

Tele(離れた場所、遠隔)と、Work(勤務)を組み合わせた造語です。

自宅や外出先などから、インターネットやモバイル回線などを通じて仕事を行うこと。

新型コロナの影響でしばしばニュースで聞くようになり、定着しつつあります。

世の中のテレワーク推奨の流れによって、多くの企業がこれまでの働き方を見直し始めています。

テレワークは一時的なものではなく、今後も注目され続ける働き方、といえるでしょう。

データマイニング

Mining(マイニング)とは「採掘」という意味。

膨大なデータをから機械学習や統計などで分析を行い、これまで知られていなかった規則性や傾向など、役に立つ情報を導き出す技術のこと。

現代ではほとんどの企業が、売上向上のため、定期的なデータマイニングを行い、改善に励んでいます。

アメリカの大手スーパーの例

アメリカの大手スーパーは、これまでの膨大な販売記録からデータマイニングを行った結果、お客さんが「ビールと紙おむつを一緒に買う傾向がある」ということが分かりました。

このデータから、

  • 子供のいる家庭では、母親が「かさばるから」という理由で、父親に紙おむつの買い出しを依頼する
  • お店に足を運んだ父親は、おむつを買うついでに、ビールを購入する

ということが分かりました。

なので、これらの2つの商品を並べて陳列したところ、ビールの売上が上昇しました。

データマイニングの分析方法は「クラスタリング」「ロジスティック回帰分析」「マーケットバスケット分析」の3つの手法があります。詳しくは検索してみてください。

ビッグデータ

インターネットの普及、またITの進化によって、取得できるようになったデータのこと。

ただ「ビッグデータ」の定義としては、

  • 量=Volume
  • 速度=Velocity
  • 種類=Variety
  • 正確性=Veracity

をあわせ持つもの、とあります。

つまり「膨大な量はもちろん」「データの記録や更新や早くて」「種類も多くて」「正確なデータ」が、ビッグデータというわけです。

ブロックチェーン

取引の記録や、特定の値などの情報を「ブロック」というスペースに入れ、このブロックを過去から現在へ鎖(チェーン)で繋げるようにして保存していく技術のこと。

この技術を用いることで「データの改ざんが極めて困難(実質不可能)になる」というメリットがあります。

改ざんを行うには、膨大すぎる量の過去のブロックの値「全て」を変更しなければならないからです。

もともと仮想通貨の「ビットコイン」で用いられた技術として広く知られました。

マルウェア

Malicious Software(悪意のあるソフトウェア)の略。

悪さ目的で作成された、コンピュータに有害な動作を行わせる悪いプログラムの総称のこと。

マルウェアの中には「ワーム」「トロイの木馬」「スパイウェア」など、様々な種類があります。

詳しく知りたい方は検索してみてください。

2次元コード

1次元コード(バーコード)は横1方向にのみ情報を持ったものの総称。
2次元コードは縦と横の2方向に情報を持ったものの総称です。

1次元コード(バーコード)
2次元コード(QRコード)

二次元コードはバーコードに比べ「より多くの情報を収納できる」「読み取りが高速」「バーコードでは不可能な極小スペースでの利用が可能」というメリットがあります。

二次元コードの中には「QRコード」「Data Matrix」「Aztec Code」などの様々な種類のものがあります。中でも「QRコード」は「ペイペイ」などの決済サービスにも使われ、大変身近なものになっています。

5G

「5th Generations」(第5世代移動通信システム)の略。

携帯電話やスマホの通信規格のこと。

移動通信システムはアナログ方式の1Gからデジタル方式の2Gへ進化し、メールの送受信やWebページの閲覧などのデータ通信やパケット通信が出来るようになりました。

その後、3Gから4Gへと進化することで高速化、大容量化を実現させ、2020年春、「5G」の商用サービスが開始されました。

2030年には「6G」の商用化も見込まれており、通信速度が5Gの10倍の速さになるようです。

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