未経験からプロンプトエンジニアになるには?必須スキルや注意点も

悩む人

「プロンプトエンジニア」という言葉を最近よく聞くけど、どういう意味?
どうやったらなれるの?

とお悩みの方へ向けた記事になります。

先日のツイートです。

プロンプトエンジニアは文系のほう向いてる

思考やアイデアを言語化する「国語力」が必須だから

これからのAIには、プログラミングのような「機械的言語」より、人間による「自然言語」が求められそう

これから目指すなら、文系こそプロンプトエンジニアになろう

この記事を読むメリット
  • まったくの未経験からプロンプトエンジニアを目指せます。
  • AIに関連する仕事に携われるようになります。
目次

未経験からプロンプトエンジニアになるには?必須スキルや注意点も

未経験からプロンプトエンジニアになるには?必須スキルや注意点も

近年のAI市場の急拡大で、「プロンプトエンジニア」という言葉を耳にする方は増えたと思います。

その影響から

エンジニア志望者

これからの時代はAI!
今から目指すならプロンプトエンジニアでしょ!

という方もいるのではないでしょうか。

今回は、未経験からプロンプトエンジニアになる方法をや、それに必要なスキルや注意点を紹介します。

これからエンジニアとしてAIに携わりたい方は、ぜひ参考にしてください。

そもそもプロンプトエンジニアとは

そもそもプロンプトエンジニアとは

まず「プロンプト」は、「指示」や「命令」という意味になります。

たとえばChatGPTでいうと、以下の赤枠に入力する文字のことです。

hatGPTでいうと、以下の赤枠に入力する文字

(以前の記事、ChatGPTの活用に必須のプロンプトとは?→「命令文」のことでも解説しています。)

つまりプロンプトエンジニアとは、その「プロンプトをつくるエンジニア」のこと。

「AIに命令を出す人」という認識で差し支えありません。

悩む人

じゃあ日本語で質問さえ作れれば、「プロンプトエンジニアです」って名乗れるの??

と、疑問に思う方もいるでしょう。

答えはノーです。

プロンプトエンジニアは、プロンプト作成以外にも

  • AIの回答や提案を深く分析する
  • AIからの回答の質を高めるべく試行錯誤する
  • AIそのものを開発する

といった業務も行うため、プログラミングをはじめとする専門的な知識が必須になります。

一般的なITエンジニアとの違い

かんたんに言うと、以下のような違いです。

  • ITエンジニア=総称
  • プロンプトエンジニア=単称

たとえば、ひとえに「スポーツ選手」といっても、サッカーやバスケ、柔道など種類はさまざま。

その種類によって、それぞれ必要となるスキルまったく違います。

それと同じで「ITエンジニア」といっても、開発やインフラ系など種類はさまざまです。

プロンプトエンジニアはITエンジニアの一種であり、自然言語やディープラーニングなど、AIに関するスキルを要します。

プロンプトエンジニアは文系でも目指せる!

プロンプトエンジニアは文系でも目指せる!

AIに深くかかわるプロンプトエンジニアは、理系でないと難しいイメージを抱く方もいるでしょう。

しかし逆に、プロンプトエンジニアは文系にぴったりな職種です。

くわしくは後述しますが、プロンプトエンジニアに求められるのは「思考やアイデアを言語化する国語力」だからです。

たとえばChatGPTでは、質問の文章力次第で回答の内容は大きく変わります。

またこれからのAI界隈では、プログラミング言語のような機械的な言語より、

人間の感性による国語力・表現力がものをいう

とまで言われています。

そのため、文系でも臆せずプロンプトエンジニアを目指すべきといえるでしょう。

プロンプトエンジニアになるための4ステップ

プロンプトエンジニアになるための4ステップ

プロンプトエンジニアになるための4ステップとは、以下のとおり。

ステップ①:自然言語処理を学ぶ
ステップ②:自然言語関連知識を活かしたポートフォリオを作成する
ステップ③:プロンプトエンジニアとしての実績を作る
ステップ④:未経験求人への面接で数を打つ

それぞれ詳しく見ていきます。

ステップ①:自然言語処理を学ぶ

ステップ①:自然言語処理を学ぶ

まずは、自然言語処理を学ぶことが大切です。

自然言語処理とは?

大量のテキストデータを分析・学習する、AIならではの技術のこと。

活用事例には、チャットボット、AIスピーカーなどが挙げられます。

自然言語処理は英語にすると「Natural Language Processing」で、NLPなどの略称で呼ばれることもあります。

ひとえに「自然言語処理を学ぶ」といっても、具体的には

  • NLPの基本的な概念
  • 構造や文法、理論
  • 機械が日本語(自然言語)を聞き取る仕組み
  • 読み取った言語の意味解析
  • アルゴリズム
  • 情報の抽出
  • イントネーションによる感情分析
  • 翻訳

など、学ぶことは多岐にわたります。

習得のためには、プログラミングの基礎知識(とくにPython)、統計学、機械学習の基礎について理解する必要があります。

自然言語はネット教材や書籍などが豊富にあるため、比較的始めやすい分野といえるでしょう。

ステップ②:自然言語関連知識を活かしたポートフォリオを作成する

ステップ②:自然言語関連知識を活かしたポートフォリオを作成する

自然言語を学習したら、その知識を生かし、AI関連のポートフォリオを作成するのがいいでしょう。

どれほど学習に注力していても、その実力を証明できるものがなければ、大きな効果は得られません

Pythonには標準のライブラリやフレームワークが豊富なので、

  • 画像認識プログラム
  • 自動クローリングやスクレイピングツール
  • Excel自動化プログラム

のようなものがかんたんに作れます。

AIのポートフォリオについては、以前の記事、Pythonポートフォリオの具体例は?ゼロからの作成手順を紹介を参考にしてください。

ステップ③:プロンプトエンジニアとしての実績を作る

ステップ③:プロンプトエンジニアとしての実績を作る

ステップ②の延長でもありますが、プロンプトエンジニアとしての「実績」を作るのもいいでしょう。

たとえばクラウドソーシングなどで、Python関連の案件を受注することで、紛れもない「プロとして仕事をした実績」が残ります。

この実績をアピールできれば、企業との面接においても高い評価がもらえます。

なおクラウドソーシングサイトなら、もっとも知名度の高いクラウドワークスを使うのが間違いないです。

近年の急激な需要拡大も相まって、AIやPythonに関連する案件の募集も増えています

ステップ④:未経験求人への面接で数を打つ

ステップ④:未経験求人への面接で数を打つ

ポートフォリオや実績を獲得できたら、あとは「未経験可」の求人に積極的に応募するのみです。

未経験であれば、ひとつの企業に集中するより、とにかくひたすらに数を打つことがコツとなります。

しかし未経験可の求人は少なく、経験が必須の企業が多いのが現実

とにかく数を打って面接に慣れながら、改善していくのがいいでしょう。

プロンプトエンジニアの仕事内容

プロンプトエンジニアの仕事内容

プロンプトエンジニアの主な目的は、

  • 「AIをより専門的に使いこなすこと」
  • 「他人に、AIをより便利に使ってもらうこと」

です。

そのため具体的な仕事内容としては、以下のようなものがあります。

  • プロンプト設計
  • AIモデル分析・テスト
  • プロンプト最適化
  • AIの言語生成能力の向上
  • 質問バリエーションのインプット
  • Webほか膨大なデータ分析
  • エラー・トラブル対策

プロンプトエンジニアは、自らがAIを使いこなすだけではありません

社内の従業員やクライアントが、快適にAIを活用できる環境を整えたり、整備することも仕事です。

プロンプトエンジニアになるなら身につけたいスキル

プロンプトエンジニアになるなら身につけたいスキル

プロンプトエンジニアになるなら、身につけておきたいスキルは以下のとおり。

その①:自然言語処理の知識
その②:プログラミングの知識(とくにPython)
その③:フレームワーク・ライブラリの知識
その④:0→1のクリエイティブな創作力
その⑤:思考やアイデアを言語化する国語力

それぞれ見ていきます。

その①:自然言語処理の知識

その①:自然言語処理の知識

プロンプトエンジニアであれば、自然言語処理の知識は必須となります。

自然言語処理とは?

大量のテキストデータを分析・学習する、AIならではの技術のこと。

活用事例には、チャットボット、AIスピーカーなどが挙げられます。

自然言語処理は英語にすると「Natural Language Processing」で、NLPなどの略称で呼ばれることもあります。

自然言語処理は、ネット教材はもちろん、書籍も充実しています

そのため、学習をはじめるハードルは低いといえるでしょう。

その②:プログラミングの知識(とくにPython)

その②:プログラミングの知識(とくにPython)

プロンプトエンジニアには、プログラミング、とくにPythonの知識が重要となります。

AIのプログラミングと聞くと難しそうなイメージもありますが、他の言語に比べて記述がシンプルのため、取得しやすいことが特徴です。

Pythonは書籍から体系的に学ぶのもいいですが、ネット教材や動画、プログラミングスクールを活用するほうが効率がいいのでおすすめです。

また前述した「自然言語処理」も、AIコースのあるプログラミングスクールなら必ずカリキュラムに含まれているので、一緒に学べて時短にもなります。

AIコースのあるプログラミングスクール
  • TechAcademy:規模・知名度ともにNo1。AI・機械学習・データ分析コースも定評。
  • TECH BOOST:「挫折させないサポート体制」が特徴。AIコースは完全初心者向けで安心。
  • DMM WEBCAMP:大手DMMグループ。AIはもちろんすべてのコースでポートフォリオ支援がつく。

その③:フレームワーク・ライブラリの知識

その③:フレームワーク・ライブラリの知識

プロンプトエンジニアになるなら、Pythonの「フレームワーク」や「ライブラリ」に関する知識はもっておきたいところです。

これらの知識があることで、AI開発やプロンプト設計の作業効率が格段にアップするからです。

ライブラリとは、Pythonが標準でもっている機能のかたまりのことで、

  • Tensorflow(機械学習機能)
  • OpenCV(画像処理、判定機能)
  • OpenPyXL(Excelの読み書き機能)
  • Pandas(データ分析機能)
  • Beautiful Soup(スクレイピング機能)

などの種類があります。

またフレームワークとは、よく使う機能をあらかじめ実装した骨格のようなもので、

  • Django
  • Flask
  • Bottle

などの種類があります。

その④:0→1のクリエイティブな創作力

その④:0→1のクリエイティブな創作力

0→1のクリエイティブな創作力も、プロンプトエンジニアには必要でしょう。

固定観念にとらわれない自由な発想は、プロンプトの設計や開発にも活かせるものがあるためです。

ものごとをひとつの方向だけでなく、あらゆる方向から考えられる創作力は、プロンプトエンジニアの業務においても重宝するでしょう。

その⑤:思考やアイデアを言語化する国語力

その⑤:思考やアイデアを言語化する国語力

思考やアイデアを言語化する国語力も、プロンプトエンジニアにとって重要です。

よりAIを効果的に活用するためには、思考やアイデアを正しく言語化しなければなりません。

たとえばChatGPTでは、質問の文章力次第で、回答の内容や質が大きく変わります。

さらに今後のAI界隈では、プログラミング言語のような機械的な言語より、人間による自然言語がものをいうとされています。

プロンプトエンジニアを目指すなら、頭で思ったことを正しく言語化する国語力を身に着けましょう。

プロンプトエンジニアを目指す際の注意点

プロンプトエンジニアを目指す際の注意点

プロンプトエンジニアを目指すにあたっての注意点は、以下のとおりです。

その①:自然言語処理の知識はプログラミングありき
その②:知識のアップデートが欠かせない

それぞれご紹介します。

その①:自然言語処理の知識はプログラミングありき

その①:自然言語処理の知識はプログラミングありき

ここまでの内容を見て、

エンジニア志望者

プログラミングが苦手で挫折したから、自然言語処理を学ぼう!

と思う方もいるかもしれません。

しかし、いくら自然言語処理ばかりを極めたとしても、職業として活かすのは難しいです。

現状、プロンプトエンジニアは、「エンジニアやプログラマーのようなプログラミング技術をもつ人が、いかにAIを活用するか」がキモとなっています。

「プロンプトエンジニアは結局、プログラミングができないと難しい」ことは、念頭においておきましょう。

その②:知識のアップデートが欠かせない

その②:知識のアップデートが欠かせない

エンジニア全般にいえることですが、ここ最近で目まぐるしいスピードで進化を遂げているAI関連はとくに、最新知識へのアップデートが欠かせません。

たとえば2023年3月に、ChatGPTは「GPT3.5」から「GPT4」へのアップデートを発表。

「GPT4」になったことで、

  • 適応ワード数が1500→25000へと増量した
  • 危険な質問には答えないなど、「安全性」も考慮された
  • 画像を出せるようになった

など、大胆な進化を遂げました。

さらに、かのマイクロソフトはChatGPTに対し100億ドル(約1兆3000億円)と、巨額の投資を行っており、ますますの進化が予想されます。

コロコロ変わる最新トレンドや技術を追い求める好奇心は、プロンプトエンジニアなら必須となるでしょう。

まとめ

まとめ

以上、プロンプトエンジニアになる方法、仕事内容や必要スキルについて紹介しました。

記事の内容をまとめると、以下のとおりです。

本記事のまとめ
  • プロンプトエンジニアは、「AIに命令を出す」「AIを便利に使えるようにする」のが仕事。
  • プロンプトエンジニアは文系ならではの言語力が活かせる職業。
  • プロンプトエンジニアになるなら、自然言語処理やプログラミングの知識が必須。
  • フレームワークやライブラリを使いこなせれば、より生産効率が上がる。
  • クリエイティブな創造力と、言語化能力も求められる。
  • 進化が目まぐるしい分野のため、最新知識への好奇心は欠かせない。

これからAIは間違いなくどんどん発展し、人々の生活をより便利にしていくでしょう。

それに伴って、AIに直に関わるプロンプトエンジニアも、高い将来性が期待されています

プロンプトエンジニアは文系の能力を活かせる職業でもあるため、これからエンジニアを目指すなら、ぜひ目指してみてはいかがでしょうか。

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