実務未経験者が実際にクラウドソーシングサイトで仕事を受注し、業務を行った感想です。
僕自身クラウドソーシングでこれまで18件仕事をし、評価5をキープしています(2021年5月30日現在)。
半分はライティングの仕事、半分はWe制作やデザインの仕事なので、今回はWeb制作に絞ってどんな内容の仕事を行ったかを書きます。
筆者のレベル感
WordPress参考書「WordPressの教科書」「仕事の現場でサッと使える!デザイン教科書」をそれぞれ1周し、実際に「マハーバーラタ」というサイトをWordPressに落とし込む事が出来た段階で仕事を受注。
当時のポートフォリオはかの有名な「isara」のコーディングと、「マハーバーラタ」をWordPress化したもののみ。
無事に納品した仕事
HTMLパーツコーディング
とあるサイトのパーツを、画像と文章を変えれば使えるような雛形として作成し、納品してほしいという内容のものでした。具体的にはこのようなものや
このようなもの
合計3パターンの制作依頼でした。
この案件では
HTMLファイルの中にCSSを書いて下さい。
別ファイルにしないで下さい
という条件がついてました。
自分は別ファイルでしか書いたことなかったのですが、別に書く内容が変わるわけではないので問題なし。
また、納品は書いたファイルをそのまま送信ではなく、専用のサイトにアップロードする方式でした。
専用のサイトとは、OMROSというサイトです。
OMROS内にHTMLコードを打ち込む部分があり、そこに予め自分のエディタで書いたコードをコピペして、反映されたものを微調整し「アップロードしましたよ」と報告して、OKをもらうという手順でした。
OMROSのコードを打ち込む箇所については、マニュアルがあったので問題なく操作できました。
作業時間自体は総計で6~7時間くらい。
連絡待ち含めて2日間程くらいで、報酬5,000円でした。
デザイン+コーディング
シンプルに、既存の古めかしいサイトをリニューアルしたいという案件でした。
こちらはWordPress等のCMSは使わずに、静的HTMLサイトとして納品をご希望の方でした。
僕自身当時とにかく仕事を受注出来ず困っていたので、作り損覚悟の上でAdobeXDでデザイン案を作って添付して営業文を送ったところ、運よく契約をいただくことが出来ました。
仕事の進め方については僕が提案し、
①作成したデザイン案に対して確認、修正をしていただく
②OKが出たらそのデザイン案通りにコーディングを始める
という流れでどうですか?と聞き、了承を頂きました。
「仕事の進め方に困っている」旨の文章があったので、僕が思う提案を積極的に行いました。
ただ、進めていくうちに”お問い合わせフォーム”に躓きました。
見た目だけではなく、機能的な部分の実装も案件の内容に含まれていました(受注後に気付く)。
本件はWordPress案件ではないので、ContactForm7も勿論使えずどうしよう、と。
Googleフォームも「ビジュアル的にNG」との事だったので、困りました。
そんな中でPHP工房というサービスの存在を知り、下記URLの通り進め事なきを得ました。
サイトの制作案件には、お問い合わせページはつきもの。
WordPressサイトであればプラグインで簡単に実装出来ますが、静的HTMLサイトの場合そうもいきません。
受注する前に必ず、機能面の実装もこちらで行う必要があるか確認しましょう。
連絡は全てクラウドソーシング上。
デザインデータ(XD)はURLにしてメッセージに添付し、HTMLとCSSのファイルは圧縮形式で納品しました。
合計で7ページのコーディングを行い、作業時間自体は総計で8時間×8日間くらい。
連絡待ちの時間含めて20日間くらいで、報酬は50,000円でした。
ロゴ作成案件
上記のサイトリニューアルの会社さんからの継続の案件のお仕事をいただきました。
イベント用のロゴ作成ということだったので、1から企業ロゴを考えるものではなく、既存のロゴをイベント用にリメイクするという内容。
デザインは完全にお任せという感じでした。
Illustratorでの制作を行ったのですが、デザインに拘るあまり、パスを触らなければ実現できない部分が何度か出てきたため、慣れないペンツールを調べながら対応しました(綺麗な曲線、左右対称にする方法など)。
3種類のロゴをIllustratorで作成し、納品はそれぞれAiデータとPng画像で納品しました。
連絡は全てクラウドソーシング上、作業時間自体が12時間ほど、連絡待ちの時間も含めて3日間で報酬50,000円でした。
WordPressサイト制作
初のWordPress案件でした。WordPressテーマ「Lightning」で作成されたサイトの色や見栄えを調整してほしいという内容のもの。
こちらの案件は募集の欄に実際の既存サイトのURLが貼られていて「このサイトの見栄えがよくなるようにしてほしい」という要望がすぐ理解でき、これなら出来ると思ったので応募して受注。
受注後はWordPressのログイン情報を教えてもらい、WordPress管理画面上でポチポチしながらサイトを作成していく感じでした。参考サイトのようなものはあったので、それになるべく似せた雰囲気で作成しました。
Lightningというテーマは触ったことがなかったのですが、わからない部分は検索するなどして普通に対応出来ました。
しかし管理画面上でのカスタマイズは決して”慣れた作業”ではなかったので、作業時間は10時間くらい、連絡待ちの時間も含めると4日間くらいで報酬は5,000円。
WordPressサイトのカスタマイズ
ある海外製のWordPressテーマのデモサイトのデザインを修正するという案件。こちらも管理画面のログイン用のユーザ名とパスワードを教えていただき、作業を行いました。
案件のタイトルや内容では簡単な修正と謳っているものの、実際蓋を開けてみると簡単な部分もあれば、カウンターアニメーションの不具合とか、パンくずリストの表示方法の修正など、PHPやJavaScriptを弄らなければお客さんの要望通りにいかない部分が多々ありました。
実際のテーマファイルをいただき、どのファイルがおかしいのかを自分のローカル環境で確認し「このファイルの◯行目の〇〇の部分を、〇〇に変更して下さい」という形でアドバイスをしました。
実際サーバーのアクセス情報を教えてもらった方が早い気もしましたが、サーバーの話が出てこなかったこと、また個人的にも可能であればなるべく触りたくはないと思っていたことから、このような対応にしました。
この案件で使っていたテーマ自体、デフォルトの状態で不具合がかなり多いテーマでした。
実際この仕事もすんなり出来た訳ではなく、結構複雑なプログラムの修正だったので、結果的になんとかなったとはいえ個人的にはかなり難しかったです。
お客様の方でも色々と分からない部分が多かったらしく、後半くらいからはインフォメーションセンターのようなお仕事になっていました。
WordPress案件には「簡単な」という言葉もありますが、「簡単」の定義は曖昧です。お客さん的には簡単と思っている事でも、実際難しいということもありますので、契約前に具体的な内容を共有出来るといいかもしれません。
作業時間は10時間×10日間、報酬は40,000円。
受注をお断りした仕事
難なく順調満帆で納品が出来たものばかりではなく、受注まで至らなかったこと、お断りした案件についても書こうと思います。
コーディング規則が複雑&短納期
・ファイル形式はWebPを指定する
・モバイルとPCで違う画像を使用する際は、pictureタグ等の方法で管理する
・Bemを元に命名規則を設計し、Scssで定義する
・セレクタの階層は多くても4階層まで
この他にも実に様々なコーディング規則がずらずらとA4用紙10枚分くらいありました。
しかもXDデザインデータを元にしたピクセルコーディングです。
この規則に基づいてのコーディングを10ページ、1週間で仕上げて欲しいとの事でした。
これは断ったというか、Zoom面談にて実務経験がないことを言ったら普通にお断りされました。
報酬は1ページ10,000円、10ページ合計で100,000円でした。
忙しかった
書くまでもないですが当時一人で3件のお仕事を同時に受注していて、仕事内容よりも精神面がきつくて、お断りした事もあります。
今後の仕事に繋がる可能性を期待すると断りづらい時もありますが、だからといってあまり負担をかけてもいいことないと思うので、自分にとって無理のないキャパを見極めるのは重要です。
まとめ
同じサイトの制作といっても、
・静的HTMLサイトのコーディング
・WordPress管理画面上からカスタマイズするもの
・既存のWordPressテーマをPHPファイルを弄ってカスタマイズするもの
・HTMLコーディングから始め、WordPress化するもの
など、当然ですが一つとして同じ内容のものはありません。
なので後からお客さんに迷惑をかけ、自分の評価も下がるくらいなら、
案件ごとに、どんな感じの進め方か、どんな規則があるか
といった詳細な部分を契約前にしっかり把握する事が大切だと思いました。
おわりです。
1992年生まれ|2020年10月フリーランスとして独立|Web制作、SEOライティングを軸に活動中|接客→生産管理→システム開発会社→現在|モリブログ運営。Web制作、フリーランスジャンルを中心に更新中。PV数は年間14万人以上||温泉、旅行、甘いものが好き。