SES案件を提示されたんだけど、断りたい…。
断っていいもんなの?
もし断るならどんな理由にすべき?
とお悩みの方へ向けた記事になります。
本記事で言いたいことは、以下のとおりです。
SES案件は、基本的に断ることはできません。
それでも我慢してイヤイヤ請けるのは後悔するので、きっぱり断る価値はあります。
SES企業に勤めていた経験のある僕なりの観点で、案件を断るための理由やポイントをまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
SESなら、案件を断るのは基本NG
— モリ|フリーランスWebライター (@MockRoll) August 5, 2023
でも、希望でない案件をきちんと断るのは重要なこと
イヤでも我慢して請けると、仕事内容のミスマッチで精神が崩れ、早期退職につながって、結果時間がムダになる
断るなら、提示された段階(面談前)に早く決断するのがベスト#駆け出しエンジニアと繋がりたい
SESなら、案件を断るのは基本NG
でも、希望でない案件をきちんと断るのは重要なこと
イヤでも我慢して請けると、仕事内容のミスマッチで精神が崩れ、早期退職につながって、結果時間がムダになる
断るなら、提示された段階(面談前)に早く決断するのがベスト
- SES案件をうまく断れるようになります。
- 本当にやりたい仕事に出会える確率が上がります。
SES案件を断るのは基本的にはNG
SES企業側から提示された案件を断るのは、基本的にはNGです。
一般的なSES企業では、「正当な理由がない限り、提示された案件は請ける」という契約になっているからです。
断り続けているとSES側にとっては利益につながらないし、案件が決まらない間でも給料は発生するので、むしろ赤字になります。
SES案件を断れるか否かは人や立場による
SES案件を断るのは基本NGと前述しましたが、例外もあって、人や立場によっては断れます。
断れる人や立場とは、次のとおり。
- 特殊なスキルや能力をもっている人
- 労働者の希望を優先してくれるSES企業
それぞれ解説します。
特殊なスキルや能力をもっている人
特殊なスキルや能力、豊富な経験に恵まれているエンジニアなら、SES案件を断ることができます。
厳密には、契約上NGなことは変わりませんが、SES企業側としてはそのような人材を手放したくないからです。
無理やり働かせて辞められるとマズいので、別の案件を紹介するなど対策をとることでしょう。
しかしこれが初心者でなんのスキルもない人だった場合、減給やクビなどの口実で脅されます。
労働者の希望を優先してくれるSES企業
労働者の希望を優先してくれるSES企業に勤めていれば、断れる可能性は高いでしょう。
大手で制度もきっちり整っているSES企業なら、エンジニアのやりたいことを第一優先し、それに沿った案件を提示してくれるかもしれません。
ただSESも商売ですし、少なくとも筆者はそのような企業は聞いたことがありません。
実際にあったとしてもごく稀で、基本的にはSESは利益優先なので、選り好みはできないと思ったほうがいいでしょう。
それでもイヤなSES案件を断ることは重要!
ここまで述べたように、SES案件は特殊な例を除いて、基本的に断ることはできません。
しかし、だからといって「ホイホイ言いなりになろう」というのも少し違います。
それにSES企業側も、「イヤイヤ言っている社員を無理やり案件に引きずり込む」のは問題です。
直感で「これは無理だな」と思う案件なら、勇気をもって断る必要があります。
SES案件をきちんと断るメリット
SES案件をしっかり断ることで、次のようなメリットがあります。
- 仕事内容のミスマッチを未然に防げる
- 早期退職による時間のムダが減る
それぞれ解説します。
仕事内容のミスマッチを未然に防げる
仕事内容を提示された段階で断れば、ミスマッチを未然に防ぐことができます。
そもそもやりたくない仕事をイヤイヤ請け負ってしまうと、のちのち後悔し、早期で辞めてしまうのは明白でしょう。
そうなれば自分自身も気分がわるいし、SES企業側、さらには客先の企業にも迷惑がかかります。
しっかり断らないと、こういった未来を未然に防ぐことはできません。
早期退職による時間のムダが減る
やりたくない仕事をイヤイヤやっても、早期退職の可能性は高まる一方です。
もし早期で辞めてしまえば、就業のために準備した時間、業務に慣れるまでの労力などがムダになってしまいます。
それなら最初から断って、その仕事を請けない方が、時間のムダを大きく減らすことができるでしょう。
SES案件を断るときに使える理由
SES案件を断るときに使える言い訳としては、次のようなものがあります。
- 希望の条件と大きく異なるので
- 精神的におかしくなった経験があるので
- 会いたくない知り合いが働いているので
- 通勤が大変なので
それぞれ見ていきましょう。
希望の条件と大きく異なるので
「希望の条件と大きく異なるので」は、王道の理由として使えます。
SESという働き方を選んでいるエンジニアは、「いろんな現場で雑多な経験を積みたい」などの希望があるはずです。
提示された内容を見て、その希望が叶わなそうだったり、相応の経験を積めなさそうなら、それを理由に断りましょう。
具体的には、
申し訳ありません。
私が希望している条件とは大きくかけ離れてしまっているので、今回は請けることができません。
ミスマッチですぐやめてしまって、迷惑をかけてしまうのもイヤなので…。
のように伝えることです。
なお後述していますが、提示前にあらかじめ、希望の条件やキャリアプランを営業に話しておくと効果的です。
精神的におかしくなった経験があるので
「精神的におかしくなった経験があるので」も、理由として使えます。
次のように伝えましょう。
前に一時期、このジャンルの仕事に携わっていたことがあるのですが、精神的に病んでしまいまして…。
自分に合わないことがわかっているうえに、いい結果が得られる気がしないので、今回は難しいです。
申し訳ありません。
ここで営業から「履歴書に書いてないじゃん」と突っ込まれたら、「実は1ヶ月程度の早期退職だったので、あえて書きませんでした」などと言えば、回避できる可能性があります。
会いたくない知り合いが働いているので
「会いたくない知り合いが働いているので」も、理由として挙げられます。
具体的には、
提示いただいた案件ですが、今回は厳しいです。
実はその会社に、以前の会社の先輩が働いています。
当時その人からはひどいパワハラを受けていたので、どうしても会いたくありません。
私的な都合で申し訳ありませんが、よろしくお願いします、
のような伝え方がいいでしょう。
コツは、その人から与えられた被害を少し大げさに言うことです。
通勤が大変なので
「通勤が大変なので」も、場合によっては使える言い訳です。
もし今の居住地から離れた会社が提示された場合、
提示された案件ですが、勤務地への通勤が大変なので、請けるのは難しいです。
親も身体がそれほど強くないので、これ以上実家から離れるのはなるべく避けたいのが本音でして…。
といった感じで伝えましょう。
家族が出ると、なかなか反論もしにくくなるものです。
よく思われることはないでしょうが、断るための口実と割り切りましょう。
【コピペOK】SES案件を断るときのメールの例文
SES案件は、人によってはメールで断るケースもあるでしょう。
メールで案件を断る際は、次のテンプレをコピペして、自由に編集してお使いください。
お世話になっております。
この度は案件をご提示いただき、ありがとうございます。
内容をすべて拝見させて頂きました。
大変恐縮ではございますが、本案件は見送らせていただきたく思っております。
案件の内容が、以前より申し上げておりました条件とかけ離れていることから、就業先で貢献・活躍することが難しいと判断したためです。
ご期待に添えることができず、大変申し訳ありません、
また次の案件がございましたら、お声がけいただけますと幸いです。
ポイント①:結論→理由の順ではっきり伝えよう
メールでのポイント1つ目は、結論→理由の順ではっきり伝えることです。
SES会社側が知りたがっているのは、イエスかノーどっちなのかです。
理由から書き始めたり、前置きがやたら長いと、読む側が疲れてしまいます。
まずは冒頭の挨拶をサッと書き、すぐ結論→理由を書きましょう。
ポイント②:枕詞や謝罪を添えてやんわりと伝えよう
まくらことば、および謝罪を活用し、角が立たないようやんわりと伝えましょう。
まくらことば、および謝罪とは、
- たいへん恐縮ではございますが
- ご期待に添えることができず申し訳ありません
といったものです。
基本的にビジネスは、必然的にお金を払う人の方が立場は上になるもの。
相手への気遣いを忘れず、ていねいに接するようにしましょう。
SES案件をうまく断るためのポイント
SES案件をうまく断るには、次のコツを押さえておきましょう。
- あらかじめ希望の条件を伝えておく
- とにかく早い段階で決断する
- 断るのは1~2度程度に留める
それぞれ解説します。
あらかじめ希望の条件を伝えておく
働く上での希望条件、およびキャリアプランなどがあれば、あらかじめ営業に伝えておきましょう。
前もって伝えておくことで、次のようなメリットがあります。
- SES企業側は、少しでもそれに沿った案件を提示してくれるようになる
- 「最初に伝えた希望条件と違う」のように、断る口実ができる
希望は伝えないより伝えたほうが、それに近い案件を提示される可能性は高くなります。
さらに断る口実も作れるので、希望はあらかじめ伝えておきましょう。
とにかく早い段階で決断する
SES案件をスムーズに断りたいなら、とにかく早い段階で決断すること。
具体的には、提示されてからすぐ~1日後くらいが理想です。
数日経ったあとや、その企業との面談を終えたあとでは、断りにくくなります。
時間が経てば経つほど、SES企業や就業先にかかる迷惑は大きくなるので、とにかく早い決断を意識しましょう。
断るのは1~2度程度に留める
SES案件を断るのは、1~2回が限度です。
それ以上断るとSES企業側は、減給やクビなどの口実で脅してきます。
「断る回数は限られている」ということを意識しながら、基本は請けるスタンスで考えること。
どうしてもイヤでムリな案件に限り、断るようにしましょう。
SES案件を断ったときのリスクと対処法
イヤイヤ我慢して案件を請けるくらいなら、断ったほうがいいです。
しかし断る行為にも、次のようなリスクがあります。
- いい案件が紹介される優先度が下がる
- 給料が減る可能性がある
- クビになる可能性がある
それぞれ見ていきましょう。
いい案件が紹介される優先度が下がる
一度案件を断ると、次のいい案件を紹介してもらいにくくなります。
SESの営業の人も、感情をもった人間です。
条件のいい案件は、なるべく企業に貢献してくれている、がんばってる人に優先して紹介してあげたいものです。
仕事の選り好みをしているわがままな社員には、あまりいい案件を勧めたくはないのが本心でしょう。
「次のいい案件を紹介してもらうために、今はがんばる」などと割り切って、断らない選択をとるのもアリです。
営業には、「ゆくゆくは〇〇といった仕事がしたいので、それ関連の案件があったら紹介してほしい」などと、常々伝えておきましょう。
給料が減る可能性がある
断ると、給料が減らされるリスクがあります。
多くのSES企業では、案件が決まらない待機期間でも給料が出るので、この期間が長引くほど赤字になるからです。
お金orやりたいこと、どっちを優先すべきか自分と向き合って相談しましょう。
ただ個人的には、給料が減ってでもやりたいことを優先したほうがいいと思います。
たとえば極端な話、仮にタダでも良質なエンジニア経験さえ積めれば、次のキャリアで有利になるからです。
クビになる可能性がある
断るリスクとして、クビになる可能性も挙げられます。
営業から、「これ以上断ると、クビにせざるを得なくなります」などと脅されるためです。
SES企業としては就業先で働いてもらわない限り赤字なので、当然でしょう。
1~2度断って、それでもイヤな案件ばかり紹介され続けるようなら、クビを受け入れましょう。
仕方なくイヤイヤ請けても、自分やSES企業、さらには就業先も決して気分はよくありません。
そういった気持ちで請けても長続きする可能性は低いですし、早期退職となるとかえって迷惑がかかります。
潔くやめて、普通のITの企業に入るための努力に時間を費やす方が有意義です。
- リクルートエージェント:案件数・知名度はNo1。未経験に絞ってもIT求人は2万件超え。
- ウズカレIT:未経験からITエンジニアを目指す方の特化型就職サポートを提供。
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まとめ
以上、SES案件を断る理由やポイントについて紹介しました。
SES企業で働く以上、契約の兼ね合いから、案件を断るのは基本的に難しいでしょう。
しかし、イヤなのに我慢してその案件を請けるのは、のちのち後悔する可能性が高いです。
理想の働き方からかけ離れていたり、結果的にすぐ退職してしまって時間のムダになったりします。
上手な断り方を知り、なんなら会社をクビになることも覚悟すること。
「自分の理想の働き方につながるか」を見極めつつ、判断することが大切です。
1992年生まれ|2020年10月フリーランスとして独立|Web制作、SEOライティングを軸に活動中|接客→生産管理→システム開発会社→現在|モリブログ運営。Web制作、フリーランスジャンルを中心に更新中。PV数は年間14万人以上||温泉、旅行、甘いものが好き。