今回は、ITに関する国家資格「基本情報技術者試験」を実際に受験した際の体験談です。
この記事を書いている僕ですが、平成31年秋季(2019年10月)に実施された試験を、ITには無縁の仕事を8年間している状態で7ヶ月程勉強し、受験しました。
まぁ、タイトルで申し上げている通り僕は午前午後共にボロ負けでした。
そんな僕ですが現在はフリーランスとしてITにまつわる仕事をしてます。
これからこの資格試験を受ける方とか、この資格に興味がある方に対して、実際に挑戦して失敗した僕なりのアドバイスが出来ればと思って書いてます。
一意見として、参考までにご覧くださいませ。
率直な感想
「午前試験は暗記ゲー」は一理ある
午前問題は過去問からの出題が多いとの話もあったため、僕は過去5年分くらいの過去問題を繰り返し解き、ひたすらに暗記。
ある程度”問題を見たら答えがわかる”という状態にまで持っていって試験に挑みました(理解しているかどうかは置いといて)。
結果、実際の試験では
これ絶対解いたことある。
これ絶対見たことある。
そんな問題が多数出題されました。
しかし絶対見たことあるというのに、どうしても答えが思い出せないものもあり、それがとても悔しかった。
もし、見たことある問題を100%完璧に解くことが出来れば、午前の通過率が上がる事は間違いないです。
そういった意味では過去問の丸暗記は、合格の為の手段として有効だと感じました。
ただ、その過去問からの出題率も年によって変わるし、この先”午前問題は過去問から多く出題される”という傾向そのものがなくなる可能性もあるので、その辺りはご注意という感じです。
やはり壁となるのは、午後
前述の午前試験とはわけが違う”午後試験”。
問題数自体は少ないため、過去と全く同じ問題は出題されません。
そして午後問題の中でも鬼門となるのがアルゴリズムとプログラミングです。
こちらは配点が大きく、合格のためには避けて通れない部分となります。
僕はそれ以外の部分はギリギリ対応できたものの、この2つに関しては正直殆ど手つかずというか、ほぼ当てずっぽうでした。
ですが午後試験に当てずっぽうはそう簡単に通用しません。
ちなみにプログラミング言語はJavaを選択しました。
(余談)
試験中は気が張っているせいか、午後の眠気は感じませんでした。
ですが念の為、昼食には低GI食品を選んだ方が安心かもです。
参考までに僕はおにぎり1個でしたが、緊張感により問題なしでした。
落ちた僕に「不足していた」部分
勉強の仕方やマインドに問題があった
いわゆるインプット過多です。
とにかく隅から隅まで知識を取り入れ、もっともっと問題が余裕で解ける状態を作ってから模擬試験をやってみるという手法で学習を実践していました。
そうではなく、大切なのは、
試験に合格し、資格を取得するのが目的。
↓
そのために過去問題を模擬試験形式でやってみる。
↓
模擬試験形式でやってみた結果、どんなところが苦手かを明確化する。
↓
その苦手部分をインプット。
↓
再度模擬試験形式でやってみる。
このようなアウトプット中心の学習。
必要な部分だけ学べばいいものの、インプットばっっっっっっっかり懸命に夜更しで行っていました。
過去の記事でも勉強法について書いてます。
過去問繰り返しは当たり前。”分析”が足りてなかった
上記の勉強法、マインドの話に通じるのですが、自分がどの部分を苦手とし、どの部分を繰り返し間違えているのか等の”分析”が足りてなかったと思います。
基本情報技術者試験ドットコムというサイトでは、実際に過去問を解いた後、データが表示されます。
分野ごとの正解率などがグラフで表示される上、間違えた問題を見返したり、再度解いたりすることが可能です。
自分は一切見てなかったんですよね。
そんな便利なツールがあるのに、気にしていたのは点数だけ。
「あっ不合格ね。ハイ次。」
なので過去の自分にアドバイスをするなら、
そのデータはPDFとして残すなり、印刷するなり、何かしらの形でとっとけ!
とひっぱたきたい。
午後試験の圧倒的な対策不足
僕は3月くらいに勉強を始めたので、7ヶ月くらい勉強期間がありました。
最初の3ヶ月で午前対策を完璧に、残りの4ヶ月でがっつり午後対策、といった感じで勉強のスケジュールを組んでいました。
今考えればなんと愚かな…。
結局、午前対策が完璧にならず押してしまい、午後対策にかける時間が不十分でした。
普通に時間配分逆だと思うし、それだったら一日おきに午前試験と午後試験の学習をした方がまだマシです。
特に午後の”アルゴリズム”は初見ではとっつきにくいけど、日々”トレース”の練習をすることで解き方を習得できるようになります。
けどそれは一日でコツを掴めるものではなく、プログラミングの学習と同じで取得にはコツコツと毎日繰り返す必要があるようで、そのようなことに時間を欠けたほうが点を稼ぐ上では有効だったのかなと思いました(当時僕はトレースを知らなかった)。
再チャレンジはしなかった
負け惜しみを言ってるみたいで超絶カッコ悪い事を理解しつつ書きます。
資格取得より早く実績作りに着手したかった
なんか、料理の為の座学を一生懸命にしているような気がしたんですよね。
それも大切だし立派ですが、その座学のせいで料理をする気がなくなってしまったら本末転倒だと思うのです。
せっかく料理に興味を持ったんなら、包丁の使い方とか料理の座学を学ぶより、まず料理を作ってみたらいいじゃないか。
これと同じことで、せっかくITに興味を持ったなら、実際何かサイトなりアプリなり作ればいんじゃね、と思ったんです。
直感で「自分には無理かな」と思った
暗記とか、勉強法とかつらつら書いてきましたが、当然ながら毎回決まった問題が出題される訳ではありません。
それにガッツリ複雑な計算問題もあります。
午後試験なんてご存知の通り長文だし、6~8択問題とかですよね。
前述したとおり作ってみたいものもあったし、しかもその時は会社員として働いていました。
作ってみたいものを我慢し、また半年後開催される試験に向け、半年間という時間を再度勉強に捧げようという選択は、自分には出来ませんでした。
まぁ要するに「逃げ」です、はい。
それでも受けてよかった
そんな僕ですが、現在なんだかんだでIT系の仕事をしてます。
そんな僕が基本情報技術者を学習したことで実際役に立っている部分として、下記のようなものがあります。
- PCは論理演算で動いている
- PCの容量の数字は、2進数でキリのいい数字
- エクセルとは商品名で、「表計算(ひょうけいさん)ソフト」と呼ばれるもののひとつ
- ネットワークを通じたやり取りは7階層のプロトコルから成り立っている
- フローチャートの見方
- データベース(SQL)の知識
- システム開発手法(プロトタイプやスパイラル 等)
この他にも直接案件で使わないにせよ、知識として知っておいてよかったと思えるものは多々あります。
特にデータベースに関してはIT人材として必須の知識。試験勉強を通じて未経験のうちから概要を勉強出来たことは大きかったと思いました。
まとめ
どうせ受けるなら合格を狙いたいものですが、基本情報技術者試験はゴリゴリの経験者でも普通に落ちます。
ですが精一杯勉強し努力した上で挑戦する分には決して無駄にはならないし、よく言われていますが「IT初心者がIT人材として必要な知識を養う」という目的には、本当に最適な試験であると断言できます。
僕みたいに実際受けて落ちて諦めたとしても、「ITに向いてない」と落ち込む必要は決してありません。
この試験の勉強を真摯に全力で取り組むことで「基本情報技術者勉強しておいてよかった」という結果に繋がる場面は出てきます。
「落ちたとしても未来に繋がる勉強をしている」という自覚と自信を持ち、頑張って下さい。
それでは。
1992年生まれ|2020年10月フリーランスとして独立|Web制作、SEOライティングを軸に活動中|接客→生産管理→システム開発会社→現在|モリブログ運営。Web制作、フリーランスジャンルを中心に更新中。PV数は年間14万人以上||温泉、旅行、甘いものが好き。